三菱製紙は,2011年3月12日に『「東北地方太平洋沖地震」による被害に関するお知らせ』をホームページに掲載した(当該ページ:PDF)。

 それによると,同社では3カ所の事業で被害が発生している。12日の時点で現地は依然として停電中で,大津波警報が継続発令されるなど,被害状況が非常につかみにくい状況にあるという。そうした中で現在,判明している状況は以下の通りである。

 八戸工場(青森県八戸市)では,同社子会社の八菱興業のプレハブ事務所が津波で流され,6名が骨折等のケガで搬送された。その他,操業にあたっていた従業員については人的な被害はない模様という。12日時点で,同工場の操業は停止している。津波の影響を受けて,同工場の1階部分が浸水した。大津波警報が発令され,消防から工場外に避難するよう指示が出されており,詳細被害は不明とする。

 北上事業本部(岩手県北上市)では,子会社の北上ハイテクペーパーを含めて,人員被害はないとの報告を受けているという。同所の操業は停止している。現在,被害状況を確認しているとする。

 白河事業所(福島県西白河郡西郷村)については,人員被害はないとの報告を受けているという。操業は停止している。事務所で壁や天井が一部崩れたとの報告があったとする。そのほかの被害状況は調査中としている。

 また業績への影響については,現在は,地震による被害状況を調査中の段階とする。業績予想の修正が必要となった場合は,別途開示するとしている。