従来のLED電球と配光角を広げたLED電球の比較(パナソニックのブース)
従来のLED電球と配光角を広げたLED電球の比較(パナソニックのブース)
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配光角を広げたLED電球のカット・モデル(パナソニックのブース)
配光角を広げたLED電球のカット・モデル(パナソニックのブース)
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従来のLED電球と配光角を広げたLED電球の比較(東芝ライテックのブース)
従来のLED電球と配光角を広げたLED電球の比較(東芝ライテックのブース)
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ボール電球形やミニクリプトン電球形を参考出品(東芝ラインテックのブース)
ボール電球形やミニクリプトン電球形を参考出品(東芝ラインテックのブース)
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一般電球形やミニクリプトン電球形のLED電球で高配光角化を実現(日立アプライアンスのブース)
一般電球形やミニクリプトン電球形のLED電球で高配光角化を実現(日立アプライアンスのブース)
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 LED電球はここ数年,急激な低価格化や明るさ向上で大きな注目を集めてきた。もちろん,今後もこのような競争は続く。しかし,LED電球各社の論点は次のところに移ってきたようだ。今回の「ライティング・フェア2011」(2011年3月8~11日,東京ビッグサイト)では,各社がこぞって高配光角化したLED電球を投入した。これに加え,これまでは一部メーカーに留まっていた調光対応やボール電球形のLED電球を投入するメーカーが増えている。特に調光対応は,白熱電球置き換え市場のライバルである電球型蛍光灯では製品化があまり進んでいない分野である。LED電球は,高配光角化に伴って見た目も白熱電球に近付き,製品ラインアップでも電球型蛍光灯を追い抜いて“普通の商品”になってきた。

 高配光角化して形状も白熱電球並みを実現したLED電球の製品発表で先行したのはパナソニックである。同社は300度の配光角を持つ一般電球形(E26口金対応)のLED電球を2011年1月に発表,同年3月18日に発売する(Tech-On!関連記事)。LEDチップを立体的に配置するとともに反射板を設けて配光角を広げた。配光角が広いLED電球は,ドイツOSRAM GmbHやロームなどが製品化していたが,いずれも形状や配光角の点で白熱電球並みとは言いがたかった。

 これに続き,東芝ライテックが2011年3月7日に260度の配光角を実現したLED電球を発表,同年4月15日に発売する(発表資料)。さらに展示会では270度という配光角と1100lmという明るさを両立したLED電球も参考出品した。配光角が260度の製品は,発表資料によると従来のLED電球と同様にLEDチップを平面的に配置しており,グローブ(半球状のカバー)による光の拡散だけで高配光化を実現している。一方,270度と1100lmを両立した開発品はパナソニックの製品と同様,LEDチップを立体的に配置しているようである。このほか同社は,ボール電球形のLED電球,ミニクリプトン電球形(E17口金対応)でクリア・タイプや調光対応のLED電球を参考出品,製品ラインアップを拡充している様子が見て取れた。

 日立アプライアンスも高配光角化したLED電球を展示した。一般電球形の配光角はパナソニックと同等レベルを達成しているようであり,調光に対応した製品もそろえている。さらにミニクリプトン電球形でも配光角が広い製品も展示していた。