「ニンテンドー3DS」の分解はいよいよ大詰め(分解その5)。最後は,“本丸”である液晶パネル・モジュールの分解に取り掛かった。
まずは,筐体上側に格納された裸眼3D表示対応の液晶パネル・モジュールだ。内部の液晶パネルが割れないよう,慎重にLEDバックライトを取り外していく。
分解して分かったのが,導光板や反射板,輝度向上フィルムといった光学部材が多いことだ。フレームなどを除けば,実に6枚に及ぶ。表示用と視差バリア用の2枚のパネルを使用しているため,輝度向上に向けて,さまざまな対策を施したとみられる。
表示用と視差バリア用の2枚の液晶パネルは,接着フィルムを使って貼り合わせれていた。上に表示用パネル,下が視差バリア用パネルである。偏光板を含めた2枚のパネルの厚さは約1.6mm。さすがにこの2枚を剥がすのは断念することに…。
続いて,筐体下側のタッチ・パネル付き液晶パネル・モジュールの分解に取り掛かる。抵抗膜方式タッチ・パネルと液晶パネルモジュールは別構成である。LEDバックライトを取り外すと,7枚の光学部材が使用されていることがわかった。
これで,3DSの分解作業はひと通り終了した。毎回のことだが,分解班の目の前には修復不可能な3DSが残った。なお,3DSの詳細な解析記事は,日経エレクトロニクス2011年3月21日号に掲載予定である。
――終わり――