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 韓国Samsung Electronics Co., Ltd.は2011年2月17日,3次元(3D)映像表示とインタラクティブ(双方向)機能を持つ「スマートTV」の新製品発表会を開催した(韓国語のニュース・リリース)。同社は新製品の特徴について,(1)3D映像の画質を改善したこと,(2)さまざまなコンテンツを簡単に選択して楽しめるようにしたこと,(3)表示部の周囲のベゼル(枠)の幅を5mmに縮小したこと,の三つを挙げている。価格は,「D7000シリーズ」の46型が400万ウォン(約30万円)台,55型が550万ウォン(約41万円)台,「D8000シリーズ」の46型が430万ウォン台(約32万円),55型が580万ウォン(約43万円)台である。同社はこれらの新製品を2011年に1200万台販売する方針である。

 3次元(3D)映像の表示には,フルHDの空間解像度を落とさずに3D映像を再現可能であり,視野角も広いアクティブ・シャッター・グラス方式を既存品と同様に採用している。3D映像表示の課題であるクロストークやちらつき(フリッカ)を抑えるために,今回の製品には色やコントラストや動きを最適化する「3Dハイパーリアルエンジン」,画面の領域ごとにLED光源の明るさを制御する「マイクロ調光技術」,LED光源の調光の速度を向上させた「スピードバックライト技術」を搭載した。消費電力は,55型の場合,競合他社の製品に比べて20%以上も低いとする。3Dメガネの重さは28g。メガネのデザインでは,オーストリアの人気ブランド「Silhouette(シルエット)」と提携した。

 双方向機能については,例えば,視聴中の番組に関係したキーワードを自動的に抽出して情報を検索可能にした。飲食店を紹介する番組を再生中にこのサービスを利用すると,その店の情報やメニュー,関係した料理や食材の情報をすぐに知ることができる。これは,韓国最大のインターネット・サービス会社のNHN社と共同開発したサービスである。このほか,パソコンと同様に,リアルタイム急上昇検索キーワード,ブログ,ニュースなどのサービスも使える。テレビを見ながらインターネットのサイトを検察をしたり,TwitterやFacebookを利用したりすることもできる。2011年3月からは,3D映像のビデオ・オン・デマンド・サービスを導入し,映画や音楽ビデオなどを配信する予定である。

 Samsung社のスマートTVは,インターネットや家庭内ネットワーク上のさまざまなコンテンツを簡単に選んで視聴できる,独自のユーザー・インタフェース「スマートハブ」を搭載している。アイコンを利用して多数のコンテンツを1画面に表示し,ワンクリックで選択することができる。アイコン選択画面に表示させるコンテンツは,ユーザーがカスタマイズできる。