写真1 動態デモの様子 右のオレンジ色の箱が基地局装置
写真1 動態デモの様子 右のオレンジ色の箱が基地局装置
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写真2 HSPAの高速化のロードマップ
写真2 HSPAの高速化のロードマップ
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 スウェーデンEricsson社はスペイン・バルセロナで開催中の「Mobile World Congress 2011」(2011年2月14日~17日)において下り最大168Mビット/秒のHSPAを動態展示した。デモではHSPAのモジュールを搭載したノート・パソコンと小型の基地局を用意し,この間で大量の映像コンテンツを流して,通信速度を計測していた。その際おおよそ150M~168Mビット/秒を達成していた(写真1)。

 最大168Mビット/秒のHSPAは最大24Mビット/秒でデータ通信ができる搬送波を四つ束ねるか,2×2のMIMO技術と2本の搬送波を束ねることで実現する(写真2)。今回は前者のモードでデモを見せていたが,基地局装置のスイッチの切り替えでMIMOを使うモードにも切り替わるという。Ericsson社の説明員によると下り最大168Mビット/秒のHSPAは2012年に商用化される見込み。さらに2013年には下り最大336Mビット/秒のモードが商用化されるという。336Mビット/秒は8本の搬送波または4本の搬送波と2×2のMIMOを利用する。