Google社,VP of EngineeringのAndy Rubin氏とHoneycombのロゴ
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Android 3.0のホーム・スクリーン。ここで,Gmailのアプリとカレンダーのアプリは2Dウェジェットとして表示している。
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YouTubeの3Dウェジェットと,Gmailの2Dウェジェットの比較
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YouTubeの3Dウェジェットの動画を表示する「タイル」が動作中に透明効果を表示する
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画面の右下は音楽アプリとGoogle Talkアプリからの報告
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Android 3.0の「Google Talk」チャット・アプリ
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Google社が開発したAndroid 3.0専用の「Google Body」アプリ
Google社が開発したAndroid 3.0専用の「Google Body」アプリ
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Time Magazine社の「Sports Illustrated」のAndroid 3.0対応アプリ
Time Magazine社の「Sports Illustrated」のAndroid 3.0対応アプリ
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パソコンやPS3,Xbox 360向けの米War Drum Studios社の「HISTORY Great Battles Medieval」のゲーム・ソフトウエアはAndroid 3.0対応アプリとして開発した
パソコンやPS3,Xbox 360向けの米War Drum Studios社の「HISTORY Great Battles Medieval」のゲーム・ソフトウエアはAndroid 3.0対応アプリとして開発した
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 米Google Inc.は,2011年2月2日に開催した報道機関向けイベントで,タブレット端末に特化した「Android 3.0(開発コード名:Honeycomb)」(Tech-On!関連記事その1その2)の概要を公開した。同時に,Android端末向けアプリ店舗「Android Market」のWebサイト・バージョンを公開した(公式のブログ)。

 Android 3.0は,タッチ・スクリーン搭載のタブレット端末に特化したAndroid仕様である。Google社は, Android 3.0の機能を将来的に携帯電話機向けにも展開することを検討中だが,現状では具体的な計画を公開していないという。ただし,携帯電話機向けのAndroid用アプリは,特に変更せずとも,Android 3.0の端末で動作するという。

 Android 3.0は,比較的大型の画面を備えるタブレット端末に特化した各種機能がある。例えば,電子メールやカレンダー,YouTubeといったアプリを,2次元(2D)もしくは3次元(3D)のウィジェットとして画面で表示できる。SMSなどのアプリのメッセージは,写真などの情報と合わせ,画面の下部に表示する。

 Android 3.0はこのほか,アプリ開発者向けの新機能を加えた。例えば,2Dや3Dのグラフィックスやアニメーションを強化している。このため,OpenGLに対応した2Dグラフィックス描画を実行できるハードウエア・アクセラレータを導入した。OpenGLに対応した「Renderscipt」と呼ぶ3Dエンジンは,開発者向けにAPIを公開する。これに加えて,Renderscriptも3D効果ためのスクリプト言語を提供する。Android 3.0では,アプリ開発者はアプリの機能を「Fragment」と呼ぶサブコンポーネントとして実現できる。アプリの中に,このFragmentを利用してアプリを再構成できる。

これらの機能は,出荷済みAndroid 3.0のアプリ開発者向けSDKのベータ版において公開している。今回のイベントで,Google社によると米Cable News Network(CNN)や米The Walt Disney Co.,米Time Magazineなどの企業が17個のアプリを既に開発したことを公開した。

Android 3.0は,米Motorola Mobility, Inc.の「XOOM」タブレット端末(Tech-On!関連記事)に搭載する格好で,2011年第1四半期中に出荷する予定としている。Android 3.0は1コアもしくは2コアのマイクロプロセサに特化したという。XOOMタブレット端末は,1GHzで動作するARM Cortex A9コアを2個搭載した米NVIDIA Corp.製の「Tegra 2」マイクロプロセサを採用している。

「Android Market」をWebサイトに変身

 今回のイベントでは,Android端末向けのアプリを配信する「Android Market」に向けた新Webサイトも公開された。Webサイトでは,ユーザーがアプリを探す作業が容易になると,同社は主張している。さらに,ユーザーが所望のアプリを取得できるリンクを,ミニ・ブログ・サービス「Twitter」もしくは電子メールなどで友人などに紹介できる。

 Android MarketのWebサイトでは,ユーザーが複数のAndroid対応端末を持っている場合,各端末に搭載されているアプリを管理する機能も備える。「弊社のWebサービスを利用することで,ユーザーが簡単に保有するアプリや機器を管理できるようにしている」(Google社,VP of EngineeringのAndy Rubin氏)。