Google社Director, Android Global PartnershipsのJohn Lagerling氏
Google社Director, Android Global PartnershipsのJohn Lagerling氏
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 米Google Inc.でAndroid関連事業に携わる,同社Director, Android Global PartnershipsのJohn Lagerling氏が,2011年1月31日に記者説明会を開き,Androidの現状などについて説明した。

 同氏はかつて,NTTドコモでiモードの海外展開事業などに携わった後にGoogle社の日本法人に勤務。いったんは,モバイル向け広告を手掛ける米AdMob社に移籍したが,Google社がAdMob社を買収したことによって,Google社に戻った。現在は米本社勤務である。
 
 同氏によると,Androidを搭載したスマートフォンは現在,世界で22のメーカーが145機種を販売しているという。そして,「毎日35万台のAndroid搭載機器が新たに販売されている」(Lagerling氏)。

 Google社がAndroid関連事業に注力しているのは,スマートフォン経由のインターネットのトラフィックは,「従来型の携帯電話機(フィーチャー・フォン)の750倍と莫大であり,スマートフォンが普及すれば自然にGoogle社のビジネスにいい影響を与える」(同)とした。

 日本の在住経験が長い同氏は,携帯電話機業界で最近すっかり存在感を示せなくなった日本メーカーへの期待感も述べた。「海外のメーカーと比べ,日本メーカーにはスピード感で課題があった。しかし,最近ではAndroidを搭載したスマートフォンについて,日本メーカーがいい企画を出してきている。日本メーカーの中には,(iPhoneにとらわれずに)もう1度,スマートフォンを一から作ってみようというメーカーもあり,非常に期待している」(同)。

 同氏は,Google社が2011年3月までに投入予定のタブレット端末向け次期バージョン「Android 3.0」(開発コード:Honeycomb)について現状を報告した。「今,最後の仕上げをしている。Honeycombは,ウィジェットや完全なマルチタスク動作など,Androidの力を発揮できる最強のポータブルOSだ」(同)とした。なお,スマートフォンに向けたAndroid 2.0系との統合について「具体的な計画は未定」(同)としながらも,「おそらく将来的には統合されることなるだろう」(同)との見解を述べた。