ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は,携帯型ゲーム機「プレイステーション・ポータブル(PSP)」の後継機となる「Next Generation Portable(NGP)」(コードネーム)や,新サービス「PlayStation Suite(PS Suite)」の発表に合わせて,東京都内で発表会を開催した(速報記事)。「プレイステーションが実現しようとしている新しい世界を紹介する」とし,同社代表取締役社長兼グループCEOの平井一夫氏が登壇,NGPやPS Suiteの特徴や今後の事業展開などについて講演した。

SCEの平井氏
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 NGPは,「究極の没入感」(平井氏)を実現するために,各種センサや複数の入力デバイスを搭載した,いわば「全部入り」の携帯型ゲーム機である。

NGPで映像を表示させた様子
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 ユーザーの動きを検知するモーション・センサとして新たに,3軸の加速度センサやジャイロ・センサ,地磁気センサを搭載した。これにより,NGP本体を傾けて,ゲーム内のキャラクターや,画面上の視点などを操作できる。前面と背面に「ゲーム用にチューニングした」(SCE)というカメラを搭載しており,各種モーション・センサと組み合わせることで,現実におけるユーザーの姿や動きなどを取り込んだ,ARゲームなどにも対応する。

NGP本体を傾けてゲーム中の視点を操作
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 ディスプレイには多点入力に対応した静電容量方式のタッチ・パネルを採用し,本体背面にも多点入力に対応したタッチ・パッドを搭載している。タッチ・パネル機能を備えたディスプレイと,タッチ・パッドのサイズはいずれも5インチ。操作感を高めるためにサイズを同一にした。こうした2種類のタッチ・センサを搭載することで,「ゲームの世界を直接触る体験」をもたらしたり,「ゲーム・プレイ自体に立体感が出る」ようになるという。なお,ディスプレイは,960×544画素の有機ELパネルを搭載する。

タッチ・パネル機能を搭載
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背面にあるタッチ・パッドを使い,ゲームを操作している。タッチ・パッドを触った部分の地面のグラフィックスが盛り上がっている
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背面のタッチ・パッド。○×△□のロゴが多数描かれている
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 指を使って上下左右に自由に動かすことができる「アナログパッド」も,従来の1個から2個に増やした。本体前面の左右に1個ずつ配置しており,両手の指で触れながら,アナログパッドを操作できる。アナログパッドの増加は,ユーザーからの要望が特に強かったという。例えば,左のアナログパッドでゲーム内のキャラクターを操作し,右のアナログパッドで画面内の視点を変える,といった使い方ができる。

左右にそれぞれ1個ずつアナログパッドを搭載する
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3G通信機能やGPS機能も搭載