東芝ビジュアルプロダクツ社 第一映像事業部事業部長の村沢庄司氏
東芝ビジュアルプロダクツ社 第一映像事業部事業部長の村沢庄司氏
[画像のクリックで拡大表示]

 東芝は2011年1月6日に開幕する「2011 International CES」に先立って開催した映像事業戦略説明会で,テレビ向けの新しい映像処理プラットフォーム「CEVO ENGINE」を搭載した製品について,2011年にグローバル展開する方針を示した。日本市場にも2011年春以降に製品を投入する。

 CEVO Engineは,CELLとは「全く異なるアーキテクチャの画像処理LSI」(東芝)とその上で動作するソフトウエアの名称。通常の映像を3次元(3D)映像に変換する2D-3D変換処理など,CELL REGZAでソフトウエア処理していた画像処理機能の多くを専用回路で実現し,CELLプラットフォームよりも消費電力を低減する。これによって,CELL REGZAでは外付けだったチューナー部をテレビの表示部に一体化できるなど,コスト削減が実現可能という。「CELLでやったことを,普及価格帯のテレビで実現する」(東芝ビジュアルプロダクツ社 第一映像事業部事業部長の村沢庄司氏)と意気込む。

 CEVO Engineで採用する画像処理LSIの詳細については未公表としているが,「地域ごとのニーズに合った最適なSoCを採用する。複数のアーキテクチャを採用することになるかもしれない」(東芝)としている。

 なお,CELLプラットフォームを用いたテレビの新規開発は,「現在は未定の状態」としており,今後はCEVO Engineに注力する姿勢を明確にした。