東京大学 ナノ量子情報エレクトロニクス機構は,LSI間の光インターコネクト技術について,2010年12月に米Intel Corp.と共同研究を開始したと発表した。

 共同で研究するのは,LSI間の光インターコネクトに用いられる「フォトニクス・エレクトロニクス融合技術」といわれる分野。特に,LSI内の光源となるSiチップ上の量子ドット・レーザの開発を目指しているという。

 共同研究の期間は3年間。Intel社から研究助成金として総額50万米ドルを受け取る。既に1年目の分として,14万2000米ドルを受領したとする。

研究成果は公開

 ただし,寄付金は受ける一方で,研究成果は一般に公開し,Intel社が独占することはないという。同機構長で東京大学 教授の荒川泰彦氏は,「大きな研究成果が出た場合,我々が特許を取る可能性はあるが,その場合もIntel社に排他的にライセンス提供するということはない。Intel社に対しては,論文に謝辞があればよい,ということになった」と説明する。