健康管理・維持に関連するインターネット・サービスにおいて,最も認知されているのは,エムティーアイの「ルナルナ」――。

 日経BP社と日経BPコンサルティング,デジタルヘルスOnlineが実施した,ライフスタイルに関するアンケート「デジタルヘルス ニーズ実態調査」から,このような結果が明らかになった(表1)。調査の概要は,本連載の第1回目の記事に示した通り。

表1:知っている健康管理・維持サポートを目的としたインターネット・サービス
表1:知っている健康管理・維持サポートを目的としたインターネット・サービス
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 ルナルナを知っていると回答したのは,回答者のうち約15%。ルナルナは,利用者が入力した基礎体温などから排卵/生理日を予測するなど,女性に特化した健康管理サービスである。

 携帯電話機を利用した月額200円弱の課金型モデルで,会員数は180万人以上。健康管理に関するインターネット・サービスとしては,「数少ない成功例」(調査会社のシード・プランニング)と評されている。テレビ・コマーシャルを展開していることが,今回の調査で最も高い認知度につながった最大の理由とみられる。

 ルナルナに次いで認知度が高かったのが,NTTドコモの「i Bodymo」で,全体の約11%が知っていると回答。そして,KDDIの「Karada Manager」が約6%と,通信キャリアが運営するサービスが続いた。

 健康機器メーカーであるタニタが運営する「からだカルテ」,オムロン ヘルスケアの「健康達人 Pro」の認知率は,それぞれ4%前後にとどまった。

 一方,どのサービスも知らなかったという回答は,全体の約66%に達した。こうした健康管理関連のインターネット・サービスは,まだまだ十分な認知が進んでいないという実態が明らかになった。

サービスを知っている回答者の20~30%は実際に利用

 続いて,各サービスを認知していた回答者に対して,そのサービスを実際に利用している(したことがある)かを尋ねた。

表2:利用している(したことがある)健康管理・維持サポートのサービス(各サービスを認知している回答者ベース)
表2:利用している(したことがある)健康管理・維持サポートのサービス(各サービスを認知している回答者ベース)
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 その結果,最も利用率が高かったのはヒューマン・データ・ラボラトリの「マイライフ手帳」で,約38%が利用している(したことがある)と回答した(表2)。次いで,NTTレゾナントの「gooからだログ」で約35%だった。

 これに対して,ルナルナは約10%と低い利用率にとどまった。この結果は,認知者数が最も多いサービスであることも影響していると考えられる。

 ただし,各サービスを認知している回答者ベースの実際の利用率は,比較的高いと見ることもできる。前述のマイライフ手帳のように約38%に達するサービスを筆頭に,利用率が30%台,あるいは20%台のサービスが多い。

 これは,サービスの認知が進めば,実際の利用者数も増えていく可能性があることを示している。各サービス事業者にとってみれば,自らのサービスを広く認知させることが重要な課題であると言えそうだ。

 最後に,各サービスを認知していた回答者に対して,今後利用したいサービスを尋ねた結果を,表3に示す。

表3:利用したい健康管理・維持サポートのサービス(各サービスを認知している回答者ベース)
表3:利用したい健康管理・維持サポートのサービス(各サービスを認知している回答者ベース)
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 次回の記事では,自身の健康に対する意識などについて報告する。