ソニーが発売したGoogle TV対応液晶テレビ
ソニーが発売したGoogle TV対応液晶テレビ
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 米Google Inc.を中心に開発が進められている組み込み向けソフトウエア基盤「Android」。2010年は,携帯電話機への搭載が本格化した年だった。さらに,Androidを採用したインターネット・テレビ「Google TV」も米国で発売され,大きな注目を集めた。

日本でもブレークしたAndroidフォン

 日本で初めてAndroidを搭載した携帯電話機は,NTTドコモが2009年7月に発売した「HT-03A」である(Tech-On!の関連記事)。しかし,日本ではこれに続くAndroid搭載携帯電話機は2009年には登場せず,スマートフォンの話題はもっぱら米Apple Inc.の「iPhone」に集中していた。

 2010年早々に飛び込んできたのは,Google社自らがAndroid搭載携帯電話機「Nexus One」を発売するというニュースである(Tech-On!の関連記事)。Google社はこの機種の自社販売をやめてしまったが(Tech-On!の関連記事),12月には新機種「Nexus S」の提供を発表している(Tech-On!の関連記事)。

 日本で最初にブレークしたAndorid搭載携帯電話機は,NTTドコモが4月に発売した「XPERIA X10」だろう(Tech-On!の関連記事)。発売月にはiPhoneを上回る売れ行きをみせたという。ソフトバンクモバイルも「HTC Desire」でこれに続いた(Tech-On!の関連記事)。KDDIが最初に投入したのは「IS01」だが,形状はクラムシェル型で,スマートフォンとは言い難かった(Tech-On!の関連記事)。

 そのKDDIが放った起死回生の一発が,11月に発売した「IS03」である(Tech-On!の関連記事)。おサイフケータイやワンセグ,赤外線通信といった従来の日本の携帯電話機の機能を取り込み,予約だけで25万個を超える大ヒットになった。NTTドコモはライバルとなる「GALAXY S」を投入(Tech-On!の関連記事)。ほかにも,各携帯電話事業社から数多くのAndorid搭載携帯電話機が登場している(Tech-On!の関連記事1関連記事2関連記事3関連記事4)。

 2010年は,携帯電話機へのAndroid搭載が本格化した年と言えるだろう。この勢いは来年にはさらに加速する。KDDIは「2011年には,端末出荷数のうちAndroid搭載製品が半数を超える見込み」としている。