図1 Xiのデータ通信料金
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図2 LG Electronics社製の「L-02C」
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図3 富士通製の「F-06C」
図3 富士通製の「F-06C」
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図4 Xiサービスの実測データ
図4 Xiサービスの実測データ
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 NTTドコモは2010年11月8日,新しい移動通信方式である「LTE」(long term evolution)を使った通信サービス「Xi」(クロッシィ)を同年12月24日から開始すると発表した。Xiの通信速度は屋外では5MHz帯域を使い下り最大37.5Mビット/秒,上り12.5Mビット/秒,一部屋内では10MHz帯域を使い下り最大75Mビット/秒,上り25Mビット/秒のサービスである。まずは,2GHz帯を使ってサービスを開始する。

 料金は5Gバイトまでは月額1000~6510円。5Gバイトを超過した場合は2Gバイトごとに月額2625円が追加になる(図1)。ただし,2012年4月30日までは2年間の継続利用契約をしたユーザーに対して「Xiスタートキャンペーン」として上限データ量を設けず,月額4935円で提供する。インターネットに接続するためには,上記に加えて,ISPサービスである「mopera U スタンダードプラン」(525円/月)への加入が必要である。

 Xiのサービス開始時のエリアは,東京山手線の内側,名古屋市の一部,大阪市の一部およびそれらの都市周辺の国際空港である。2011年には全国県庁所在地級の都市,2012年に全国主要都市に拡大する。Xiのエリア外では,W-CDMAを使ったFOMAの通信サービスを利用できる。

 サービス発表と同時にデータ通信端末も発表した。同年12月24日のサービス開始と同時に販売するのが韓国LG Electronics Inc.製の端末「L-02C」である(図2)。USBポートに接続するタイプで,LTEのほか,FOMAのデータ通信にも対応する。FOMAは下り最大7.2Mビット/秒,上り5.7Mビット/秒で通信できる「FOMAハイスピード」に対応する。また,800MHz帯でFOMAによるデータ通信ができるFOMAプラスエリアにも対応する。

 2011年4月にはExpressCardスロットに接続する富士通製の「F-06C」を発売する(図3)。仕様はほぼL-02Cと同じ。さらに,「2011年度早々に無線LANルータ機能を持ったデータ通信端末を投入する計画」(NTTドコモ代表取締役社長の山田隆持氏)もある。音声機能を搭載した端末は,2011年度後半に投入する予定である。
 発表と同日に東京都内で実施された「2010-2011冬春モデル 新商品・新サービス発表会」ではXiの通信デモを見せていた。10MHz帯域を使って,平均で40Mビット/秒程度だった(図4)。