記者会見の様子
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海外での伸びが期待される
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DVDメディアより安いBDメディア
DVDメディアより安いBDメディア
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 欧州で,記録用Blu-ray Disc(BD)を流行らせようという動きが出てきた。「IFA2010」初日の9月3日13時からリリエンタール会議室で,特にITを対象にした光ドライブ専門メーカーであるソニーオプティアーク主催で,「Blu-ray Disc goes IT」と題した記者会見が開かれた。

 BDがデファクト・スタンダードになつて久しい。BDプレーヤーは世界中で普及し,BDレコーダーは日本で大いに普及している。しかし欧州地区でいまひとつ普及していないのが,パソコン(PC)用ドライブだ。そこで,欧州でもBDに記録する習慣を根付かせようとの努力が始まった。「欧州では再生の文化は非常に成長していますが,我々としては記録文化もぜひ定着させたい。我々は,カムコーダーでのパーソネル・コンテンツをディスクに記録して残すことを提案していきます。プレシャスなデジタル・メモリーはプレシャスなBDで残して欲しい」と森尾真也氏(ソニー・フランス・エナジーメディア部門ゼネラルマネージャー)は言う。

 デジタル・カムコーダーでハイビジョン撮影が当たり前だが,それをどうやってアーカイブするか。日本はレコーダーがあってそれに貯められるが,欧州ではBDドライブが普及していないのでそのままPCやカメラに貯めている。それをBDメディアに貯めて欲しいとする。日本では放送のエアチェックがディスク・レコーディングの主流だが,欧州ではディスクに番組を残す習慣がないので,まずはカムコーダーのパーソナル・コンテンツのアーカイブを提案するのである。「既にハイビジョン・カメラ・レコーダーはAVCHDになっており,それはBDと非常に相性が良いのです。これまでBDメディアは価格が高いと思われていましたが,ここに来て何と1GB当たりでDVDより下がっています」(同氏)。

 日本はエアチェック王国だから,パッケージ・メディアに落とすのはごく当たり前になっている。果たして欧州にパッケージに記録する習慣を植え付けられるだろうか。