Liイオン2次電池の有機電解液、特許総合力1位は宇部興産---パテント・リザルトの調査から
パテント・リザルト(本社東京)は、リチウム(Li)イオン2次電池に使われる有機電解液について、特許分析に基づいた参入企業の競合状況に関する調査結果を公表した。これによると、注目度の高い特許を多く保有している宇部興産が「総合力」でトップに立ち、以下ソニー、三菱化学、パナソニック、日立マクセルと続く状況だという。
有機電解液は、有機溶媒に導電性を与える電解質を溶解したもの。電極間でLiムイオンをスムーズに移動させる役割を果たす。
パテント・リザルトでは、調査対象の各社が保有する特許について、それぞれの注目度を独自のアルゴリズムで点数化した「パテントスコア」を算出。これを積み上げて、前出の「総合力」ランキングを作成している。具体的には、
- 出願人の権利化への意欲(例:早期審査請求、国際出願など)
- 先行技術としての審査官の認知度(例:拒絶理由通知に引用された回数など)
- 競合他者の注目度(例:無効審判、異議申立の有無など)
今回の調査は、出願日が1992年1月以降で、1993年〜2010年4月末に公開された特許公報が対象。宇部興産は、出願件数では192件で6位だったものの、注目度の高い特許が多く、総合力では1位となった。パテント・リザルトによれば、宇部興産の特許は、特許庁の審査官が拒絶理由通知を発行する際の被引用回数が多く、先行技術としての認知度の高さや他社に対する牽制力の高さがうかがえるという。
総合力1位の宇部興産と同3位の三菱化学は電解液のメーカーだが、その両社の間に電池メーカーであるソニーが食い込んだ。このことから「ソニーは、電解液メーカーに劣らぬ技術力を持っていることが示唆される」(パテント・リザルト)という。
「総合力」上位5社
競合状況分析
横軸に「個別力」、縦軸に「総合力」をとっている。円の大きさは出願件数の多さを示している。
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