新型Kindle
新型Kindle
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厚さは8.5mm
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Kindle 2との大きさの比較
Kindle 2との大きさの比較
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 米Amazon.com,Inc.は,薄型化や軽量化,コントラスト比の向上などを図った電子書籍端末「Kindle」の新機種2モデルを,2010年8月27日に発売する。いずれも6型の電子ペーパーを搭載しており,「Kindle 2」の改良版という位置付けである。新機種には,Kindle 2には搭載していなかったWi-Fi通信機能を備えた。3G+Wi-Fiモデルが189米ドル。Wi-Fi専用モデルが139米ドルである。

 Amazon.com社は2010年6月まで,Kindle 2を259米ドルで販売していた。最近では,189米ドルに値下げしていたが,新機種は薄型・軽量,画質向上などのほか,Wi-Fi通信機能を追加したにもかかわらず,189米ドルという価格を維持した。さらに139米ドルの廉価版も用意し,徹底した低価格路線に打って出た。

 表示部の電子ペーパーは,米E Ink Corp.が新たに開発した「Pearl」を採用した。Kindle 2などに搭載されていた従来の電子ペーパーに比べると,コントラスト比が50%高く,視認性に優れる。文字の読みやすさを高め,読書専用端末である点を追求した。

 新機種は,Kindle 2と同じ6型の電子ペーパーを搭載しながら,端末の体積は21%小さくなったという。外形寸法は190mm×123 mm×8.5 mmである。Kindle 2は,203mm×135mm×9.1mmだった。重さは241gで,Kindle 2より17%軽くなった。

 このほか新機種は,HTMLの描画エンジン「WebKit」ベースの試用版ブラウザーを新たに搭載した。さらに,ページめくり速度が20%向上したなどの特徴がある。

 今回の新機種への進化を見る限り,Kindleは米Apple Inc.の「iPad」をはじめとするタブレット端末とは一線を画し,「読書専用」で「安価」,そして「薄型・軽量」といった方向性を追求することで,差異化を目指しているようだ。