図1 「3D VIERA RT2B」シリーズとフリー・キャスターの滝川クリステルさん。プロ・ゴルファーの石川遼選手と共にCMに出演する
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図2 筐体右側にBDのスロットを配置(後)。3サイズの専用メガネも発表(前)
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図3 デジタルAVCマーケティング本部 本部長の西口史郎氏(左)
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図4 消費者の頭の大きさに合わせた専用メガネ(1)
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図5 消費者の頭の大きさに合わせた専用メガネ(2)
図5 消費者の頭の大きさに合わせた専用メガネ(2)
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図6 PDPの優位性をアピール
図6 PDPの優位性をアピール
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図7 応答速度の遅い表示デバイス(液晶)では,表示性能が低下すると指摘
図7 応答速度の遅い表示デバイス(液晶)では,表示性能が低下すると指摘
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 パナソニックは2010年7月21日,3次元(3D)映像の表示に対応したPDPテレビの新機種「3D VIERA RT2B」シリーズを発表した(ニュース・リリース1Tech-On!の続報)。3D映像対応のBlu-ray Disc(BD)レコーダーと,容量が500GバイトのHDDを内蔵するのが特徴。通常の2次元(2D)映像を3D映像に変換する機能も搭載する。「録画も再生の3Dも,これ1台で簡単に楽しめる」(同社 役員 デジタルAVCマーケティング本部 本部長の西口史郎氏)とする。

 画面寸法が46型と42型の2機種を提供する。発売日は2010年8月27日。価格は共にオープン。市場想定価格は,46型品が44万円前後,42型品が39万円前後とする。「BD/HDDレコーダーを搭載していない同サイズの3Dテレビに対して,価格は約9万円アップとなる。ただし,3D対応のテレビとBD/HDDレコーダーを別々に購入する場合に比べて,お買い得感がある価格を設定した」(パナソニックの西口氏)という。

 3D映像を見るための専用メガネを1個同梱する。さらにパナソニックはオプション品として,消費者の頭の大きさに合わせて,S,M,Lの3サイズの専用メガネを発表した(ニュース・リリース2)。同社製のすべての「3Dテレビ」に対応する。発売日は,RT2Bシリーズと同じ2010年8月27日。市場想定価格は,すべて1万3000円前後である。重さは,Sサイズが約38g,Mサイズが約39g,Lサイズが約40gと軽い。同梱する専用メガネは,重さが約63gであるため,2/3以下になる。レンズ部分の薄型化などを図ることで実現したという。このほか,本体内部にLiイオン2次電池を内蔵することで,繰り返し充電できるようになった。1回の充電での連続使用時間は30時間以上であるという。

PDPの優位性を再度アピール

 3D映像用の表示には,パナソニックが2010年4月に発表した「3D VIERA VT2」シリーズ同様,120Hz駆動のPDPと液晶シャッター搭載のメガネを組み合わせた「フレーム・シーケンシャル方式」を採用する(Tech-On!関連記事)。この方式で課題となるのが,左目用と右目用の映像が交ざり合う「クロストーク」の発生である。「PDPは,応答速度が速いのでクロストークはそもそも発生しにくい」(同社の西口氏)とPDPの優位性を強調した。

 パナソニックがRT2Bシリーズに搭載するPDPは,「VT2シリーズに搭載するパネルと同一仕様」(同社)とする。このパネルは,蛍光体材料や発光制御の方法を改良することで,蛍光体の残光時間の短縮を図ったもの。パネルのコントラスト比も500万対1と高い。これらにより,「黒表現力と低クロストークを高い次元で実現した」(同社の西口氏)とする。

 クロストークの発生については,液晶など「応答速度の遅い表示デバイスでも低減させることはできる。例えば,クロストークが発生しない明るさまで基準となる黒を浮かせる方法だ。しかし,この方法では黒い部分は浮き上がり,暗部の表現はできず,コントラストのない映像になってしまう」(パナソニックの西口氏)とした。