日立,Cadenceの論理エミュレータをトランザクション・レベルで接続し,Ethernet向けLSIの検証速度を100倍に
米Cadence Design Systems, Inc.は,同社の論理エミュレータ「Palladium」,および論理エミュレータ−ホスト間接続技術「Palladium Transaction Base Acceleration(TBA)」を使って,Ethernetのルーティング・スイッチ向けLSIのシステム・レベル検証環境を構築したと発表した(ニュース・リリース)。日立はこの検証環境について,1年ほど前に講演している(Tech-On!関連記事)。
1年前は同環境の評価を行っている段階だったが,今回はそれを製品開発に適用しているという発表になった。ソフトウェアの論理シミュレータのみを使う場合に比べて,今回の検証環境では,処理速度が100倍以上になったとする。この検証環境には,PalladiumやTBAに加えて,Cadenceの論理シミュレータ「Incisive Enterprise Simulator」,同社の制約付きランダム・シミュレーション・パターン・ジェネレータ,さらに日立の内製の検証IP(VIP)などが含まれる。
今回,その内製VIP間のインタフェースを信号(ピン)・レベルからトランザクション・レベルに修正した。また,VIPのバス・ファンクション・モデル部分を設計回路と共にPalladiumに実装した。なお,プロトコル発生などのVIPの上層部はホストの論理シミュレータで稼働させ,さまざまな検証が行えるようにした。ホストとPalladium間はTBAを使ってつなぐ。日本ケイデンス・デザイン・システムズによれば,TBAを使うことで,SCE-MIだけで単純に接続する場合に比べて再現性が高まるとする。TBAによって,ホストとPalladium間の同期がきちんと取れるためだという。
ニュース・リリースには,日立の檜山 徹氏(ハードウェアモノづくり統括本部 本部主管)のコメントが紹介されている。「日立は,長年,Palladiumをイン・サーキット・エミュレーションとシミュレーション・アクセラレーションのために使ってきた。今回,PalladiumのTBAの機能が強化されて,われわれの検証フローの性能や柔軟性,および拡張性が大きく進展した」(同氏)。













