在日ドイツ商工会議所は,ドイツ系企業12社と共催する,ドイツ・イノベーション・アワード「ゴットフリード・ワグネル賞2010」の公募を開始したと発表した(ニュース・リリース:PDF)。同賞は日本の若手研究者の支援と日独産学連携の推進を目的として2008年に創設された。今回は3回目になる。最優秀賞受賞者には賞金400万円と最長2カ月間のドイツにおける研究助成金が授与される。

 応募対象は環境・エネルギー,健康・医療,安心・安全のいずれかの分野における応用志向型の研究で,現在進行中の研究または過去2年以内に完了した研究の成果に特定される。応用産業分野としては,自動車/輸送機器,化学品/素材,エレクトロニクス/フォトニクス,医療機器/診断技術,バイオテクノロジー/医薬品,ものづくり/製造プロセス/機械,エネルギー開発と供給技術(新エネルギ-を含む),都市基盤整備/建設が該当する。

 応募対象者は日本国内の大学あるいは研究機関に所属する満45歳以下(応募締切日時点)の研究者である。応募締切日は2010年10月12日(必着)。受賞者の審査は,この賞の共催企業の技術専門家による予備審査の後,常任委員と専門委員から構成される選考委員会(委員長は相澤益男氏:内閣府 総合科学技術会議 議員,東京工業大学 元学長)において,最終選考および受賞者の選定が行われる。

 この賞の共催企業は次のドイツ系企業12社である。BASFジャパン,バイエル ホールディング,ボッシュ,エボニック デグサ ジャパン,ヘンケルジャパン,メルセデス・ベンツ日本,メルク,ミュンヘン再保険,ショット日本,シーメンス・ジャパン,トルンプ,テュフ ラインランド ジャパン。

 なお,昨年の第2回では,最優秀賞受賞者には,独立行政法人 物質・材料研究機構の主幹研究員木村勇次氏(当時41歳)が選ばれた。同氏の研究タイトルは「低温で強くて壊れにくい鋼の開発の研究」だった(Tech-On!関連記事)。