米The MathWorks, Inc.と米Texas Instruments Inc.(TI)は共同発表を行い,MathWorksがTIの省電力/低価格MCUである「Piccolo」ファミリ向けのサポートを強化することを明らかにした(発表資料)。TIの「TMS320C2000 Piccolo MCU」を利用してリアルタイム制御を行いたい場合,従来のアルゴリズムをベースにしたコード生成に代わり,今後はモデルベースのデザインを利用することが可能になるという。MathWorksが提供を開始するターゲット・サポート・パッケージを利用したターンキー・インプリメントを利用する事で,デジタルモータ制御やデジタル電力/照明管理,再生可能エネルギーといったリアルタイム制御が必要となるアプリケーションにおいて,開発初期段階での検証やTTM(time to market)の短縮が可能になる。

 32ビットのPiccoloファミリは,非常に幅広い範囲のパフォーマンスとフラッシュ/アナログ回路が用意されており,低価格でリアルタイム制御が必要とされる様々な制御用途に適した製品である。設計者は,「F2802x/F2803x Piccolo MCU」を利用する設計に際しては,開発ツール「MATLAB/Simulink」を利用して迅速にプロトタイプ開発や製品展開を図ることが可能になる。モデルベースのデザインを利用しての生成コードによって,開発環境とターゲットが直接接続され,開発者はシステムレベルの問題確認や修正を用意に行えるので,C2000に最適化されたコードを容易に開発できる。

 このターゲット・サポート・パッケージは既に入手可能で,価格は3000米ドルから。