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シャープが業界最小・最薄をうたう地デジ/地アナ受信用チューナー・モジュールを開発

2010/06/28 19:12
佐伯 真也=日経エレクトロニクス
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図1 業界最薄・最小をうたったシャープのデジタル/アナログ放送対応のチューナー・モジュール(写真:シャープ)
図1 業界最薄・最小をうたったシャープのデジタル/アナログ放送対応のチューナー・モジュール(写真:シャープ)
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図2 開発品(右)と従来品(左)の比較(写真:シャープ)
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図3 開発品(右)と従来品(左)での受信デモの様子(写真:シャープ)
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図4 SiチューナーICの採用で部品点数は80に(資料:シャープ)
図4 SiチューナーICの採用で部品点数は80に(資料:シャープ)
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図5 従来品に比べて,特性も向上(資料:シャープ)
図5 従来品に比べて,特性も向上(資料:シャープ)
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図6 5種類の地上デジタル放送方式,15種類の地上アナログ放送方式に対応(資料:シャープ)
図6 5種類の地上デジタル放送方式,15種類の地上アナログ放送方式に対応(資料:シャープ)
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 シャープは,業界最小・最薄をうたった地上デジタル/アナログ放送受信用のチューナー・モジュール「VA1N2WF2121」を開発した(ニュース・リリース)。5種類の地上デジタル放送方式,15種類の地上アナログ放送方式に対応するなど,「全世界の放送方式に対応する」(同社 電子デバイス事業本部 副本部長 兼 システムデバイス第二事業部長の江川龍太郎氏)。外形寸法は,30mm×29.6mm×5mmとなり,厚さと実装面積は共に約1/2になった。同社の従来品である「VA1E2ED2001」は,外形寸法が30.9mm×55.8mm×9.5mmだった(開発品と従来品の外形寸法はコネクタ部を除く)。

 小型化と薄型化を実現するため,RF処理回路をCMOS回路で形成したSiチューナーICを開発した。今回のチューナー・モジュールに搭載する部品点数は約80。「CANチューナー」を用いた従来品では,部品点数が約300だったため,1/4程度に削減したことになる。

 使用したSiチューナーICは,RF処理回路とA-D/D-A変換回路,アナログ復調回路などを一体化したチップと,地上デジタル放送用のデジタル復調回路チップの2チップ構成である。共にシャープが自社で設計したものであり,チップの製造はファウンドリーに委託している。ICのパッケージ化とモジュール化は,中国の協力工場で手掛けた。

小型・薄型しても感度は向上

 チューナー・モジュールを小型化・薄型化する際に課題になるのは,「アナログ処理回路とデジタル処理回路が物理的に接近することで,互いに干渉してしまうこと」(シャープの江川氏)という。従来のCANチューナーでは,「この二つの回路ブロックを離し,シールドを設けるなどして対策を図ってきた」(同氏)とする。

 今回,シャープはSiチューナーICに,低雑音アンプ(LNA)やRFトラッキング・フィルタを形成したほか,電源回路などの部品の配置についても,シミュレーションを駆使して影響を受けないように配置したという。これにより,開発品の雑音指数(NF)は4.5dB,S/Nは51dB,フェーズノイズ特性は-90dBc/Hzをそれぞれ実現した。従来品では,NFが6dB,S/Nが48dB,フェーズノイズ特性が-85dBc/Hzだった。「開発品では,新興国など電波環境が厳しい地域でも問題なく受信できる」(シャープの江川氏)という。

モバイル機器への搭載も目指す

 シャープは開発品を,液晶テレビやレコーダー,セットトップ・ボックスなどへの搭載に向ける。特に液晶テレビに関しては,「LEDバックライトを搭載した製品の採用が進んだことで,薄型化の要望は大きい」(同社の江川氏)とする。さらには,簡易型カーナビ(PND)やタブレット端末など,モバイル機器への搭載も目指す考えという。「映像を視聴するこれらの機器には潜在的な需要として,全世界で6億台以上の規模がある」とシャープの江川氏はみる。

 開発品のその他の仕様は,以下の通り。電源電圧は1.8V/3.3V。消費電力はデジタル放送受信時が0.93W,アナログ放送受信時が0.99W。サンプル価格が2万円。2010年8月30日に量産を開始し,月産50万台で量産する予定。

■変更履歴
記事掲載当初,図2と図3の説明で「従来品(右)」となっていましたが,正しくは「従来品(左)」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。
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