図1 デジタル・フォトフレーム「ServersMan Cast@net」
図1 デジタル・フォトフレーム「ServersMan Cast@net」
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図2 利用イメージ
図2 利用イメージ
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図3 横から見たところ
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図4 フリービットの子会社であるDTIが提供する通信サービスの例
図4 フリービットの子会社であるDTIが提供する通信サービスの例
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 フリービットと,子会社のドリーム・トレイン・インターネット(DTI)およびエグゼモードは,組み込み向けソフトウエア基盤「Android」を搭載したデジタル・フォトフレーム「ServersMan Cast@net」(以下,Cast@net)を発表した(図1,発表資料)。フリービットが開発したソフトウエア「ServersMan」を搭載し,Cast@net自体がWebサーバーとして機能する。これにより,表示する写真を外部から入れ替えられる(図2)。

 本体を起動すると専用のアプリケーションが起動し,デジタル・フォトフレームとして動作する。SDメモリーカードに保存されている写真や動画をスライドショー形式で表示する。パソコンのWebブラウザでCast@netにアクセスし,Webブラウザに表示される操作パネルからCast@net内の保存データや動作設定を操作できる。Cast@netへのアクセスには,「Air Display」と同社が呼ぶユーザー・インタフェースを用いる。WebDAVを利用したファイル操作にも対応している。なお,専用アプリケーションは,PDFやWord,Excel,PowerPointなどのファイル閲覧機能も備える。

 携帯電話機で撮影した写真や動画を即座にCast@netに転送して表示することもできる。同社が用意する携帯電話機向けのカメラ・アプリケーション「Scooop」を用いる。対応する携帯電話機は,iアプリ対応端末,iPhone,Android搭載端末,Windows Mobile搭載端末である。無線LAN機能を備えたSDメモリーカード「Eye-Fi」を装着したデジタル・カメラでも同様のことができる。「お孫さんの写真を撮っておじいちゃんの自宅のCast@netに送る,といった利用を想定している。距離を超えて,ファイルだけでなく感動も共有できる」(フリービット 代表取締役社長 CEOの石田宏樹氏)。

 Androidのバージョンは1.5。Air Displayを介して,フリービットが用意するCast@net用のアプリケーション配信基盤からAndroid対応アプリケーションを追加できる。米Google Inc.が用意するアプリケーション配信基盤「Android Market」には対応しない。デジタル・フォトフレームのアプリケーションを手動で終了させることで,Webブラウザーや電子メールといったAndroidの標準機能も利用できる。

 8型のタッチパネル付き液晶ディスプレイを搭載。解像度は800×600画素。CPUは英ARM Ltd.のプロセサ・コア「ARM11」ベースで,動作周波数は667MHzである。2Gバイトのフラッシュ・メモリを内蔵する。据え置き型での利用を想定しているため,電池は内蔵しない。通信機能は,Ethernet(10BASE-Tおよび100BASE-TX)と無線LAN(IEEE802.11b/g/n)に対応する(図3)。USBポートを1基搭載しているため,USB接続の3Gデータ通信端末をつないでネットワークに接続することもできる(図4)。

 販売方法は,2万4800円の一括払いと月額2100円×12回払いの継続課金の2種類を用意した(Tech-On!の関連記事)。一括払いは,2010年7月1日にEXEMODE E-SHOPやエグゼモードアウトレット楽天市場,エグゼモードアウトレットストア(Amazonマーケットプレイス内)で先行予約を受け付ける。一部量販店での販売も予定する。継続課金はDTIが担当し,2010年7月9日に予約受付を開始する。商品の発送は2010年7月中旬~下旬の予定。

 同社は,一般向けに加え,デジタルサイネージ用途で法人向けにもCast@netを展開することを狙っている。多くの端末を一元的に管理できるソフトウエアを開発中だという。