LEDバックライト搭載したデジタル・サイネージ用ディスプレイ(日本サムスン)
LEDバックライト搭載したデジタル・サイネージ用ディスプレイ(日本サムスン)
[画像のクリックで拡大表示]
日本サムスン DMAチーム チーム長の宮田隆氏
日本サムスン DMAチーム チーム長の宮田隆氏
[画像のクリックで拡大表示]

 デジタル・サイネージが本格的な普及期を迎えつつある。日本国内でも,駅の構内や店舗などで,運行情報やお買い得情報,製品広告などを表示する液晶ディスプレイやプラズマ・ディスプレイを目にする機会が増えてきた。2015年には,システムとコンテンツを合わせた市場規模が「1兆円を超える」(シード・プランニング)という予測も出ている。

 このような市場拡大を受けて,デジタル・サイネージ用のディスプレイに,家庭用テレビなど他分野で培ってきた技術を導入する動きが活発化してきた。例えば,LEDバックライトである。これは,デジタル・サイネージの低消費電力化につながった。デジタル・サイネージの普及により,街中にたくさんのディスプレイが使用されるようになるため,その低消費電力化は喫緊の課題になっていた。

 LEDバックライトの導入は,薄型・軽量化にもつながった。薄型化については,60~70%前後の大幅な奥行き(厚さ)削減を実現している。軽量化についても,40%前後の重量削減を実現した。40型のデジタル・サイネージなら,女性一人でも持ち運べるようになっている(Tech-On!関連記事)。

 デジタル・サイネージを,さらに進化させるために重要なディスプレイ技術は何か――。その一つとして注目されているのがタッチ・パネルだ。2010年6月30日に開催する日経エレクトロニクス・セミナー「新世代タッチ・パネル」では,市場の急拡大が見込まれるデジタル・サイネージの最新動向と,タッチ・パネル技術への期待と役割について,日本サムスン DMAチーム チーム長の宮田隆氏が解説する(セミナーの詳細はこちら)。

 宮田氏は,デジタル・サイネージを「テレビ,パソコン,携帯電話に続く,第4のスクリーン」と表現する。デジタル・サイネージは,最新要素技術を“バザール方式”で集約しながら発展し続けるという。デジタル・サイネージ用ディスプレイで世界最大手の韓国Samsung Electronics Co., Ltd.の製品開発を事例に取り上げながら,デジタル・サイネージ業界の最新状況を紹介し,タッチ・パネルへの期待とその役割について述べる。