2画面を搭載するWindows 7端末「libretto W100」
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Android,Tegraを搭載する「dynabook AZ」
Android,Tegraを搭載する「dynabook AZ」
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 東芝は2010年6月21日,東京都内で「東芝ノートPC 25周年記念」と題した新製品発表会を開催した。同社は1985年に世界初のラップトップ・パソコン「T1100」を発売して以来,ノート・パソコンの市場創出や拡大に大きく貢献してきた。冒頭に登壇した東芝 執行役上席常務 デジタルプロダクツ&ネットワーク社 社長の深串方彦氏は,「当社はノート・パソコン市場の世界シェアで第4位,全体でも第5位と,日本メーカーでは唯一トップ5に入る。2010年度には世界出荷で2500万台を目指す」と目標を掲げた。

 そして,「事業領域としてはこれまでノート・パソコンに注力してきたが,今後はノート・パソコンに加えてクラウド向け端末,電子書籍端末,タブレット・パソコン,オールインワン・デスクトップ・パソコンにも拡大する」(同氏)と宣言して新製品を紹介した。

 今回発表した新製品は4機種7モデルある。2画面タッチ・パネル液晶を採用したWindows 7搭載の小型パソコン「libretto W100」,ソフトウエア基盤にAndroid,プロセサに米NVIDIA社のSoC「Tegra 250」を搭載した「dynabook AZ」。さらに13.3型ワイド液晶パネルと光ディスク装置を搭載する機種としては「世界一軽い」(東芝)という1.25kgを達成した「dynabook RX3」,21.5型のLEDバックライト搭載液晶パネルやCELL技術を応用した映像処理専用回路「SpursEngine」を搭載した液晶一体型AVパソコン「dynabook Qosmio DX」である。

 libretto W100は,東芝が「ミニノート・パソコン」として1996年に発売した初代「Libretto 20」から数えて8代目となる。タッチ・パネルに対応した7型の液晶パネルを2枚搭載する。1画面にソフト・キーボードを表示してノート・パソコンのように使ったり,縦方向に持って電子書籍を読んだりする使い方を想定している。電子書籍ビューワ・ソフトとして,イーブック・システムズの「Flip Viewer」を採用した。OSはWindows 7 Home Premium。

 主な仕様は,2GバイトのDRAM,62GバイトのSSD,WiMAX/Wi-FiやBluetoothの無線通信機能に対応する。厚さは25.4mm,重さは699g。こうした薄型・軽量性を実現するために,0.85mmの薄型プリント基板を採用したほか,8層2段の高密度で実装したという。

 dynabook AZは,「コンテンツを消費する端末として,携帯電話機の使いやすさを拡張する」(東芝)ことをコンセプトに開発した。このため,ソフト基盤にAndroid 2.1を採用し,SoCにARMベースのTegra(デュアル・コア版で動作周波数は1GHz)を採用した。「端末を開けば瞬時に起動し,スタンバイ時で180時間という長時間駆動を実現した」(東芝)という。

 画面サイズは10.1型で,フルサイズのキーボードを備える。HDMI端子を備え,画面の内容をテレビに出力できる。512MバイトのDRAMと,16Gバイトのフラッシュ・メモリを搭載する。Wi-FiとBluetoothに対応する。重さは870g。

 アプリケーション・ソフトとして,Twitterなどに対応したコミュニケーション・ツールや音楽や映像,写真を再生する「TOSHIBA Media Player」,Word,Excel,PowerPointの閲覧・編集などができる「Documents To Go Basic Edition」などを標準搭載している。