iPhone 4を紹介するSteve Jobs氏
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黒と白で販売するiPhone 4。白バージョンで見える上の部分の黒点は,イメージ・センサ。その右上で「箱」状に見えるのが近接センサ。端末の高さは115.2mm,幅は58.6mm,重量は137g。
黒と白で販売するiPhone 4。白バージョンで見える上の部分の黒点は,イメージ・センサ。その右上で「箱」状に見えるのが近接センサ。端末の高さは115.2mm,幅は58.6mm,重量は137g。
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Retinaディスプレイで表示しているオンラインの新聞記事
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FaceTime動画会議の実演
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FaceTimeが採用する技術
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Apple社が公開したiPhone 4内蔵の部品
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iPhone 4の外バンドはアンテナとして機能する
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iPhone 4の電池寿命
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 「iPhone 4は我々にとって,最初のiPhone以降で最も重要な一歩だと思っている」。米Apple Inc.,CEOのSteve Jobs氏が同社の新iPhoneモデル「iPhone 4」を正式に発表した(発表資料)。同社が米国サンフランシスコ市で開催中の開発者会議「Apple Worldwide Developers Conference 2010(WWDC)」におけるJobs氏の基調講演で発表した。

 iPhone 4は,16Gバイトおよび32Gバイトのフラッシュ・メモリ搭載の2機種で発売する。16Gバイト品の米国価格は199米ドル,32Gバイト品は299米ドルとなる。米国で使うには,米AT&T Inc.と2年間の契約を結ぶ必要がある。iPhone 4は2010年6月24日から米国やドイツ,英国,フランス,日本で同時発売する予定。2010年9月までに88カ国に拡大する予定である。「これは,我々として最も速い製品導入ペースである」(Jobs氏)。

960×640画素の「Retinaディスプレイ」

 Apple社は同携帯電話機に搭載するOS「iOS 4(旧名iPhone OS 4)」の主な機能を既に発表している(Tech-On!関連記事)。iPhone 4は同社製タブレット端末「iPad」と同様に,Apple社製の「A4」マイクロプロセサを採用する。厚さ9.3mmのiPhone 4は,表面と裏面に強化されたアルミノケイ酸ガラスを採用し,バンド部には強化されたステンレス鋼(バンド部)を用いる。

 基調講演で,Jobs氏はiPhone 4に搭載した「Retina」と呼ぶディスプレイ技術を強調した。iPhone 4はLEDバックライトやIPS(in-plane switching)を採用する3.5型の液晶ディスプレイを利用している。326ppi(pixels per inch)が可能になり,テキストや写真を高画質で表示できるとApple社は主張する。

 iPhone 4ではこのほか,3軸ジャイロ・スコープや500万画素のイメージ・センサ,LEDフラッシュを備える。このイメージ・センサを利用することで,iPhone 4では720pのHDTV動画を撮影できる。Apple社はiPhone向けの動画編集ソフトウエア・アプリケーション「iMovie」も4.99米ドルで発売する。

オープンにする予定の「FaceTime」動画会議技術

 iPhone 4では,携帯電話機の表面にイメージ・センサを搭載する。同社は,この機能を利用する「FaceTime」と呼ぶ動画会議のサービスも提供する。当初はiPhone 4のユーザーと無線LANの接続下で利用可能にすることで,ユーザーが簡単に動画会議を行えるとApple社は主張する。

 しかし,Apple社は同社製品のみで動画会議を行うことがユーザーにとってFaceTimeの魅力を損なうことを認識しているだろう。このため,Jobs氏は基調講演でFaceTimeを業界にオープンにすると述べた。当記事の執筆時点でこの詳細情報は未公開である。