図 試作した猫向けライフログ装置。猫はぬいぐるみである。
図 試作した猫向けライフログ装置。猫はぬいぐるみである。
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図 展示パネル
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 ソニーコンピュータサイエンス研究所(ソニーCSL)は,2010年5月28日の同研究所公開「オープンハウス2010」において,東京大学とともに試作した猫向けライフログ装置を出展した。カメラや加速度センサ,GPSなどを用いて猫の行動を記録できる。

 加速度センサで検出したデータなどから,散歩や睡眠,食事といった猫の行動状況を推測する。Twitterとの連携機能も備えており,行動に応じたコメントを自動的に投稿できる。Bluetoothを通じて行動状況のデータをパソコンに伝送し,そのパソコンを通じてTwitterに投稿する。

 例えば,食事中には,「おいしいにゃ」といったようなつぶやきを投稿可能だ。現在コメントは定型文のみで,その種類の数は11。将来的にはそのコメント種類の数を増やすほか,その行動の前に起こした行動によってコメント内容を変える機能も盛り込みたい考え。例えば,食事前に散歩をした場合は,「散歩のあとの食事はうまいにゃ」といった具合にコメントさせることを想定する。

 猫に無理やり装着させると虐待につながる恐れがあるため,大きさや重さ,そして装着箇所に細心の注意を払ったという。例えば,重さは猫の体重の5%以下にし,首輪のように装着できるようにした。「首輪をする場所と同じなら,猫はほとんど嫌がらない。背中など,ほかの部分に付けると嫌がって猫が外してしまう」(説明員)という。

 このほか,カメラを通じて撮影したほかの猫の顔を認識する機能も備えた。Web上に公開されている猫の顔写真を数千匹分集め,認識機能に向け参照データとして利用したという。