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東京都市大,Ge量子ドットを埋め込んだSiベースのLEDを作製

2010/05/24 19:11
野澤 哲生=日経エレクトロニクス
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今回の素子の構造。基本的にpin構造で,i層にGeの量子ドットを並べている。ダイオードとしての整流特性も確認したとする。
今回の素子の構造。基本的にpin構造で,i層にGeの量子ドットを並べている。ダイオードとしての整流特性も確認したとする。
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電流注入時の発光波長と,発光強度の変化
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他のSi系発光素子との比較
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 東京都市大学(旧・武蔵工業大学)は,ゲルマニウム(Ge)の量子ドットを利用したSiの発光素子を作製し,室温の中,電流励起での発光を確認したと発表した。同大学は,CMOSプロセスに互換性のある製造プロセスが利用可能であり,レーザ発振の可能性もあることから,Siフォトニクスの実現に一歩近づいたとする(関連記事)。

 今回の発光素子を開発したのは,東京都市大学 総合研究所 シリコンナノ科学研究センター。同素子は,Siを基にしたpin構造の素子のi層に,「電子とホールの再結合率を高める役割を持つ」(同センター長で同大学 工学部 教授の丸泉琢也氏)という直径数十〜100nmのGeの微小粒子(量子ドット)を埋め込んだもの。「この量子ドットは,MBE(分子線エピタキシー)法で約400℃で形成するため,素子の製造プロセスはCMOSプロセスと互換性がある」(丸泉氏)。素子の活性層部分の直径は約3μmである。

 この素子が,室温(300K)の中,電流注入によって1.2μm前後の波長で発光することは確認済み。発光の内部量子効率は10−2だったという。「この量子効率の高さに加えて,熱的にも化学的にも安定である点などを総合的にみて,既存のSi系発光素子と比べて優位性がある」(丸泉氏)という。
 
 加えて,注入する電流を増加させると発光強度が大きく高まる傾向を示すことから「フォトニック結晶で共振器構造を作ればレーザ発振するはず。今後は発光波長を通信に使える1.5μm帯に変更する計画。2〜3年後には光スイッチとして動作する素子を開発し,実用化につなげたい」(同氏)という。

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