KDDIと沖縄セルラーは2010年5月17日，auブランドの夏モデルとなる携帯電話機10機種を発表した（図1，ニュース・リリース1）。10機種すべてがIPX5/IPX7相当の防水機能に対応するほか，カメラ機能やワンセグなどの映像視聴機能を強化した端末，使い勝手に応じて3種類のキーパッドを交換可能な端末などをそろえた。「基本機能を強化することで，お客様の『ユーザビリティ』を徹底的に追求した」（同社 コンシューマ事業本部 サービス・プロダクト企画本部長の増田和彦氏）という。2010年5月下旬から，順次発売する予定。
発表された新機種の中で，「REGZA Phone T004」（東芝製）と「BRAVIA Phone S004」（ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製）の2機種が，KDDIの新しい携帯電話機プラットフォーム「KCP3.0」に対応する（図2，図3）。これは，動作周波数が1GHzのマイクロプロセサを備える米Qualcomm Inc.のチップセット「Snapdragon」に，「従来の『KCP+』の資産を完全移植したもの。LTE時代までの新しいプラットフォームとして，継続的に進化させていく」（KDDIの増田氏）という。これら2機種は，液晶テレビのブランド名を冠しており，映像視聴性能の高さをうたう。
なお，KCP3.0に対応した2機種は，同時に発表された無線LAN機能を内蔵したmicroSDカード「au Wi-Fi WINカード」を挿入することで，KDDIの無線LANサービス「Wi-Fi WIN」を利用できる（図4，ニュース・リリース2）。au Wi-Fi WINカードはミツミ電機製であり，IEEE802.11b/g規格に準拠する。2010年6月中旬に発売し，価格は4200円。なお，KDDIは無線LAN機能を内蔵したmicroSDカードの試作機を2009年7月に開催された「ワイヤレスジャパン 2009」に参考出展していた（Tech-On!の関連記事）。
ユーザーの使い方に合わせて，キーの形状が異なる3種類のキーパッドを交換可能なのが「beskey (ベスキー)」（日立コンシューマエレクトロニクス製）である（図5）。「通話よりもメールを主に使用する女性をターゲットに，3種類のキーパッドを提供する」（KDDIの説明員）とする。
多結晶Si型太陽電池を筐体の背面部に搭載するのは，シャープ製の「SOLAR PHONE SH007」である（図6）。KDDIが2009年夏に販売した「SOLAR PHONE SH002」と比較して，搭載する太陽電池モジュールの発電効率が高まっており，約10分間の充電で通話は約2分間，待ち受けは約3時間可能という。
カメラ機能を強化したモデルが，「EXILIMケータイ CA005」（カシオ計算機製），「Cyber-shotケータイ S003」（ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製），「AQUOS SHOT SH008」（シャープ製）の3機種。カメラの画素数は，CA005が約1295万画素，S003が1209万画素，SH008が約1210万画素である。このほか，7色展開の「SA002」（京セラ製），機能を簡素化した「簡単ケータイ K005」(京セラ製)」と「簡単ケータイS PT001」(韓国Pantech Co., Ltd.製)を発表した。これら10機種に，au初となる3G通信機能付きデジタル・フォトフレーム「PHOTO-U SP01」（図7，Pantech社製），既に発表済みのスマートフォン「IS series」の2機種，を加えた13機種が2010年夏モデルとして提供される。
