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 EV(電気自動車)やHEV(ハイブリッド車)では、走る・曲がる・止まるというクルマの主要技術が根本的に変わる。新しい技術に対して部品メーカーはどのように取り組むのだろうか?。2010年5月31日に開催する「AUTOMOTIVE TECHNOLOGY DAYS 2010 summer」の専門セッション「D-1 駆動技術・電装品」では,EVやHEVに搭載されるエアコン/ブレーキ/パワーステアリング/駆動用モータについて、技術の詳細や進化の方向性を、主要メーカーが語る。

 エアコンをテーマに講演するのは、サンデン。同社はホンダのHEVや、ドイツDaimler社のHEV「Mercedes-Benz S400HYBRID」向けに、冷房システムを実現するための電動コンプレッサを供給している。快適性を確保しつつ消費電力を抑えた設計が特徴だ。暖房システムについても語ってもらう。

 ブレーキシステムは、米TRW社の日本法人であるTRWオートモーティブジャパンが解説する。TRW社はドイツBosch社、ドイツContinental社と並ぶ世界の大手ブレーキメーカー。エンジンの負圧が使えないEV/HEVで、どのように制動力を確保するのかが問われている。電動負圧ブレーキや電動ブレーキへの展望について述べる。

 パワーステアリングも、EV/HEVでは新たに設計することが求められる。エンジンの駆動力が生み出す油圧を使えないからだ。EPS(電動パワーステアリング)は既に広く普及しているが、これまでの技術をどのようにEV/HEV用に生かして設計するのか注目される。パワーステアリング大手のジェイテクトが登壇する。
 
 駆動用モータでは、多摩川精機と東京理科大学が解説する。多摩川精機は、駆動用モータの絶対角センサ「レゾルバ」のメーカー。トヨタ自動車の「プリウス」を始めとして、既に大手メーカー数社が採用している。モータの回転角に応じて電流を制御するために欠かせないセンサである。採用車種や技術開発の方向性を語ってもらう。

 東京理科大学は、希土類磁石を使わない駆動用モータについて述べる。今後EV/HEVを大量生産するには、希土類磁石に依存しない構造を駆動用モータに求める声が多い。国内で実用化している現行のEV/HEVの駆動用モータはすべてが希土類磁石を使っているが、将来は不要になるかもしれない。