WiGigの発表資料から
WiGigの発表資料から
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 60GHz帯のミリ波を活用した,超高速無線LANの実現がいよいよ近づいてきた。無線LANの業界団体であるWi-Fi Allianceと,ミリ波通信の業界団体であるWiGig(Wireless Gigabit Alliance)は,2010年5月10日,無線LANのミリ波活用に向けて連携していくことを明らかにした(発表資料)。
 
 両団体は,60GHz帯を使った次世代無線LAN仕様において,機器認証プログラムの策定などにおいて協力する。60GHz帯を使った無線LANの場合,広い帯域を活用できることから,数Gビット/秒の超高速無線通信を実現できる。既にWiGigは,最大7Gビット/秒の伝送仕様を策定している(Tech-On!の関連記事)。米IEEE802委員会においては,物理層に60GHz帯を使う伝送仕様の策定部会「802.11ad」が活動しており,標準化作業を進めていた(Tech-On!の関連記事)。Wi-Fi AllianceおよびWiGigは,これらの議論を前提に,対応機器の相互接続性確保やロゴ認証の仕組みを用意するとみられる。

 WiGig Allianceは今回,Wi-Fi Allianceとの連携のほか,アダプター会員プログラムを開始することも明らかにした。このほか,主導企業として,米Cisco Systems,Inc.が加入したことも発表している(発表資料)。