米環境活動団体が電気製品リサイクルの国際標準を発表,「廃棄物の途上国向け輸出を禁止」
環境活動団体の米Basel Action Network(BAN)は電気製品リサイクルの国際標準「e-Stewards Standard」と,同標準に関連する認証プログラムを発表した(PDF形式の発表資料)。この標準は主に電気製品のリサイクル事業者に向けているが,一般企業が扱う電気製品のリサイクル手法も対象にしている。BAN以外にも,米Greenpeace USAや米Natural Resources Defense Council(NRDC),米Sierra Clubを含む合計73の環境活動団体がe-Stewards Standardを支持している。
e-Stewards Standardの大きな特徴は,国際協定(Amendment to the Basel Convention)に従い,電気製品の廃棄物を発展途上国向けに輸出することを禁止していること。「発展途上国は電気製品の廃棄物から発生する毒性物質を効果的に処理する手段を持っていない」(NRDC,Senior ScientistのAllen Hershkowitz氏)ためである。例えば,Hershkowitz氏によると,電気製品の廃棄物処理地として有名な中国のGuiyu市に滞在している子供達には鉛(Pb)などの毒物質が高いレベルで存在することが判明しているという。さらに,中国などの発展途上国で処理した電気製品の廃棄物に含まれる電子部品を改造して,模倣品として再販売されるという問題も発生している。「我々の標準が普及したら,こうした模倣品の元になる電気製品廃棄物を制限できる可能性がある」(BAN,Executive DirectorのJim Puckett氏)。
e-Stewards Standardは団体の活動の環境負担に関するISO 14000標準に基づいている。電気製品のリサイクル工場における毒物質の定義や安全な処理方法などの項目も含んでいる。e-Stewards Standardの利用によりリサイクル・コストが上がる恐れがある。しかし,同標準の認証を受けている電気製品リサイクル事業者の米WeRecycle! LLC,PresidentのMick Shum氏はe-Stewards Standardの認証プロセスはISO 14000に近いので,追加負担は少ないという。「最近の技術を利用すれば,効果的なコストで電気製品のリサイクルができる」(同氏)とする。
2011年9月までにe-Stewards Standardの認証を受けると表明した電気製品リサイクル事業者は現時点で50社になっている。これらの事業者は主に北米に存在するが,この標準は日本でも採用することが可能だという。












