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22nm以降のLSI製造用マスクを円形ビームで描画する技術,JEOLとD2Sが実機での評価結果を発表

2010/04/16 18:12
小島 郁太郎=Tech-On!
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報道機関向け説明会 手前はD2SのAki Fujimura氏。奥左側は大日本印刷の林直也氏。奥右側はJEOLの中川泰俊氏。D2Sが撮影。
報道機関向け説明会 手前はD2SのAki Fujimura氏。奥左側は大日本印刷の林直也氏。奥右側はJEOLの中川泰俊氏。D2Sが撮影。
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円形の穴を持つアパーチャを開発(右) 左はマスク描画装置の構造。JEOLのデータ。
円形の穴を持つアパーチャを開発(右) 左はマスク描画装置の構造。JEOLのデータ。
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さまざまな大きさの円形で露光可能 アパーチャ上の穴の大きさと,ドーズ(照射量)を変えて実現する。JEOLのデータ。
さまざまな大きさの円形で露光可能 アパーチャ上の穴の大きさと,ドーズ(照射量)を変えて実現する。JEOLのデータ。
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円形のビームの効果 左が円形あり,右がなし。JEOLのJBX-3200MV向けにD2Sが作成したデータ。
円形のビームの効果 左が円形あり,右がなし。JEOLのJBX-3200MV向けにD2Sが作成したデータ。
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D2Sのフラクチャリング技術を使った効果の例 ショット数が減少していることが分かる。大日本印刷での評価事例である。
D2Sのフラクチャリング技術を使った効果の例 ショット数が減少していることが分かる。大日本印刷での評価事例である。
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 米D2S, Inc.と日本電子(JEOL)は,22nmノード以降の先端フォトマスクの描画時間を短縮することを目的に技術提携したと発表した(日本語版ニュース・リリース1)。両社は提携による最初の成果を4月13-15日にパシフィコ横浜で開催の「Photomask Japan 2010」の学会部門や,同じ場所で4月14日に行った記者説明会で発表した。

 従来のマスク描画装置にはさまざまな制限があった。描画のための電子ビームの形状が四角形のみだったり,電子ビームの強さが一定だったり,重ねての描画ができなかったり,といった具合である。こうした制限があると,複雑なマスクを描画する際に時間がかかる。特に22nm以降では,OPC(optical proximity correction)が複雑になり,マスク描画時間が大きく増大すると,懸念されている。

 上述した制限のない描画装置の一つが,今回の記者説明会で紹介されたJEOLの「JBX-3200MV」(現在はhp32nm向けに開発中で,発売時期は公表されていない)。この装置では,電子ビームの強さを変えたり,重ねての描画が可能である。また,今回,四角形だけでなく円形の穴を持ったアパーチャを開発したり,装置のハードウェア(回路)を一部変更したりして,円形のビーム形状にも対応できるようにした。説明会では,さまざまな大きさの円形で露光できた結果を見せていた。

 JEOLは以前から上述した制限のない/少ない装置を開発してきた。ただし,それを利用するためのデータをマスク・メーカーが用意することはそれほど簡単でなく,「装置の持つポテンシャルを十分に生かせてはいなかった」(JEOL半導体機器事業部半導体機器本部長 執行役員 中川泰俊氏)。

 そのポテンシャル(円形,可変,重ね)が生かせるデータを容易に生成するための技術(いわゆる,フラクチャリング・ソフトウェア)を開発したのが,D2Sである。この技術を使うと,インバース・リソグラフィ(inverse lithography)で得た,曲線を多数含むOPC化ずみの複雑なマスク・パターン・データを,円形・可変・重ね露光が可能なマスク描画装置向けのショット・データに自動的に変換できる(Tech-On!関連記事)。「四角形・固定・重ね不可の露光の従来型マスク描画手法に比べて,ショット数を大きく低減できる」(D2S Chairman&CEOのAki Fujimura氏)。

 Fujimura氏は,D2Sの技術の効果を紹介したスライドを学会部門で見せた。米Luminescent Technologies, Inc.のインバース・リソグラフィ技術で得た,曲線を多数含むOPC化ずみの複雑なマスク・パターン・データを題材にして,効果を評価した。可変と重ね合わせを許したマスク描画手法では620ショットが必要だったが,D2Sの技術を使って円形も可能にした描画手法にすると484ショットで済むという。また,記者説明会では,マスク・メーカーの大日本印刷が,「円形・可変・重ね露光」を可能にした描画手法のショット数が従来型に比べて大幅に減少する例を見せた。

 さらに記者説明会でD2Sは,EBを使った新たな描画技術の開発や普及を狙ったイニシアティブ「eBeam Initiative」の参画機関が増えたことも発表した(日本語版ニュース・リリース2)。今回,独Advanced Mask Technology Center GmbH & Co. KG(米GLOBALFOUNDRIES社とトッパンフォトマスクのジョイント・ベンチャー),独Fraunhofer CNT,およびHOYAの3機関が加わった。これで30機関がeBeam Initiativeのメンバーとなった。

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