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 取り出した「iPad」の電源を入れた日経エレクトロニクス分解班は,画面に表示された指示に従って「Dock」コネクタにケーブルを挿入し,パソコンに接続した。接続してすぐの間は,日付や時間が英語で表示されていたが,その後,表示が自動で日本語に変わり,ホーム画面が表示された。米Apple Inc.のパソコン用ソフトウエア「iTunes」が管理している何らかの情報を使って表示言語を判断しているようだ。

ケーブルでパソコンと接続すると,日本語のホーム画面が表示された

 続いて,パソコン上のiTunesでユーザー登録や「iTunes Store」のアカウント登録を行うと,iPadへのデータのコピーが始まった。このとき気付いたのは,パソコンを接続している状態では「充電中ではありません」と画面右上に表示されること。USBバスパワーによる電力供給では充電できないようだ。

パソコンとの接続中には充電しない

 iPadへのデータのコピーが終わったので,実際に使ってみることにした。まず,無線LANの設定を行い,ネットワークに接続する。Webブラウザー「Safari」を立ち上げてWebサイトを閲覧してみると,やはり1024×768画素のディスプレイによる情報量の多さを実感する。一般的なノート・パソコンと同程度の領域を表示可能であり,分解班からは「iPhoneとはかなり違って見える」「Webサイトの閲覧という点では十分にノート・パソコンの代わりになる」といった声が上がった。

「Tech-On!」を表示してみたところ
iPhoneなどと同様に,2本の指の間隔を広げたり狭めたりする操作で行う拡大/縮小表示にも対応する。大きく拡大したときには,文字が非常に滑らかに表示される

 続いて,ソフトウエア・キーボードを使ってみた。縦向きに表示しているときは,キーボードのボタンが小さく感じる。慣れの問題であろうが,押し間違うことも多かった。縦向きの場合は両手の親指などを使った入力が中心になるだろう。一方,iPadの向きを変えて横向きに表示させた場合は,両手の指をフルに使えるほどキーボードの幅が広くなる。それほど長い文章を入力する場合でなければ十分に使えそうだ。

横向き表示でのソフトウエア・キーボード

 メール・ソフトは,縦向きと横向きで表示要素が変わる。縦向きの場合は,開いたメールが全画面に表示され,別のメールや受信トレイに移るときには画面内のボタンを一度押す必要がある。横向きの場合は,受信トレイなどのメール一覧を画面左側に表示し,そこで選んだメールを右側に表示する形態だ。

メール・ソフトを使ってみた