2010年4月7日午後,日経エレクトロニクス編集部に米国から荷物が届いた。米国時間4月3日以来,待ちに待っていたものだ(Tech-On!の関連記事)。中には,米Apple Inc.のタブレット型コンピュータ「iPad」が入っているはずだ。

さっそく開けてみる
iPadの箱とご対面。他の編集部と配送サービスの相乗りがあったため,3台のiPadが入っていた

 今回我々が入手したのは,3G回線には非対応で,16Gバイトのフラッシュ・メモリを備える,最も廉価な機種である。入手した目的は,iPadの中身を調べ尽くすことだ。Apple社 CEOのSteve Jobs氏が「携帯電話機とノート・パソコンの間にある『第3のスクリーン』に対する我々の答え」とするiPadの実力はいかほどか。そこにはどんな技術が詰め込まれているのか。「Tech-On!」および「日経エレクトロニクス」誌で随時報道していく。

iPadの箱
箱を開けると,全面にiPadが広がっていた
箱に入っていたモノ。説明書が入っている箱には,他のApple製品と同様に「Designed by Apple in California」の文字が入っている

 箱からiPadを取り出した分解班の面々は,「けっこう重いね」「座ってひざの上に乗せて使えば気にならない重さだ」「思っていたより大きい」「薄いな」など,思い思いのことを口にしていた。感想はまちまちだが,皆関心はあるようだ。ちなみにApple社の公称値は,外形寸法が242.8mm×189.7mm×13.4mm,重さが680gである。

 筐体背面は,Apple社のノート・パソコンなどで採用しているAl合金のようだ。電源が入っていない状態のため,ひんやりした手触りだった。

取り出したiPad。大きさの割にずっしりと重く感じた
「iPhone 3GS」と並べてみた
厚さは13.4mm(Apple社の公称値)。厚さ12.3mm(同)のiPhoneとあまり変わらない

 一通りiPadを眺め回した我々は,上側面の右側に配置された電源ボタンを押してみた。Apple社のリンゴのロゴマークが中央に表示されてから10秒ほど待つと,USBケーブルで「iTunes」につなぐよう催促する表示が現れた。利用のためにはパソコンが必須のようだ。

電源を入れると,パソコンとの接続を促す画面が表示された。接続するまでは利用できないようだ

(つづく)