iPhoneに関する特許が侵害されたとする米Appleの提訴を受け、台湾HTCは現地時間2010年3月17日、Appleの主張に断固として反対していくと発表した。

 「革新的なスマートフォン資産を創造し、消費者にさまざまな選択肢を提供していくという当社の取り組みを、あらためて表明する。この信念のもと今後も米国の通信事業者とともに当社製スマートフォンを提供していく」としている。

 Appleは米国時間2010年3月2日、iPhoneのユーザー・インタフェースなどに関する20の特許がHTCに侵害されたとして、米国際貿易委員会(ITC)と米デラウェア州連邦地方裁判所に提訴した。HTC製品の米国への輸入、販売差し止め、損害賠償を求めている(関連記事:Apple、iPhone特許侵害でAndroid端末メーカーHTCを提訴)。

 HTCは、米GoogleのAndroid OSを搭載した端末を意欲的に開発しているメーカーとして知られ、Googleのスマートフォン「Nexus One」も製造している。米メディア(Wall Street Journal)は、「Appleの狙いはGoogleへのけん制」と見るアナリストが多いと伝えている。

 Wall Street Journalの記事よると、HTCディレクタのJason Gordon氏は、「我々はあらゆる法的手段を用いて戦うつもりだ。ただ単に自身を守るだけでなく、事実を明確にし、決着をつける」と述べた。ただしHTCはまだ具体的な行動を起こしておらず、その時期についても明らかにしていない。Googleから何らかの協力が得られるかという質問に対してもコメントを控えたという。

[発表資料へ]