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牧野フライス製作所,幅1310の大物部品を3μmの精度で加工できる放電加工機

2010/03/02 20:14
木崎 健太郎=日経ものづくり
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牧野フライス製作所の大形ワイヤ放電加工機「U1310」
牧野フライス製作所の大形ワイヤ放電加工機「U1310」
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 牧野フライス製作所はワイヤ放電加工機「U1310」を2010年3月2日から販売する。加工幅1310mm(ワーク幅1600mm),質量6000kgの大きなワークを,形状精度±3μm,最良表面粗さ3μmRzで加工できるのが特徴。発電機の固定子コアや薄型テレビのきょう体,タービンディスクのブレード取り付け部(ツリー部),印刷機用ローラなど,大きなワークで精度を必要とする加工に向く。切削や旋削といった仕上げのための後工程なしで目的の部品を得られる。

 精度を上げるために,機械本体の剛性を高め,送りねじやガイドにも大形で高剛性のものを用い,質量6000kgのワークを積載したときにもテーブル上面のたわみを10μm以内に抑えた。放電の制御については,ワイヤのたわみによる変形を抑える「GSカット」を採用。加工液(水)を上下ヘッド部のノズルから高圧で加工部に送り込む「H.E.A.T.」技術により,加工の高速化を図った。ノズルをワークに密着させられるときだけでなく,ワーク表面からノズルが離れている状態でも加工液をできるだけ加工部に吹き込む。加工液の温度は0.1℃単位で管理し,機械本体内の温度制御装置と合わせて本体内の温度を一定に保つことで,熱による変形を抑えた。

 本体の前と側面の3方向からワークの出し入れができるため,段取り作業が容易。加工槽の壁はワークよりも下げられるため,加工を中断したときにワークを外すことなく下側のヘッドに対してメンテナンス作業ができる。例えば,送られつつあるワイヤに接触しながら電流を供給する給電板が消耗したときの交換も容易。大形のワークでは加工途中で消耗品の交換が必要になることもあり得ると想定した。

 ワイヤの消費量は最大で33%削減。0.3mmのワイヤを用いると,0.25mmのワイヤよりもワイヤの送り速度を抑えることができ,同じ30kgのワイヤボビンでも交換頻度を減らせる。このほか加工液の出し入れに用いるポンプをインバータで制御することなどで,消費電力も節約できるようにした。

 軸移動量は幅1310mm×奥行き1010mm×高さ520mmで,高さはオプションで620mmにすることも可能。積載可能なワークの最大寸法は幅2000×奥行き1600×高さ500mm。ワイヤ電極径は0.2mm,0.25mm,0.3mm。機械の大きさは幅3755×奥行き5255×高さ2925mm,機械質量は16.7t。国内定価は4700万円(税別),2010年5月から出荷可能で,年間12台の販売を目指す。

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