米Walmartは米国時間2010年2月22日、オンライン映画レンタル・サービスの米VUDUを買収することで両社が最終合意に達したと発表した。買収手続きは数週間以内に完了する予定。

 VUDUのサービスでは、インターネット対応のテレビやBlu-rayプレーヤーから直接、映画をオンラインでレンタルまたは購入できる。VUDUはほぼすべての主要映画会社をはじめ、多数の独立系や国外配給会社とライセンス契約を結んでおり、約1万6000タイトルのライブラリをかかえる。その多くが高精細(HD)形式に対応している。

 Walmart副会長のEduardo Castro-Wright氏は「VUDUのデジタル技術およびサービスと、Walmartが持つ小売販売の専門知識と規模を組み合わせることにより、顧客に家庭内エンターテインメントのさまざまな手段へのアクセスをよりいっそう提供することができる」と述べた。

 買収完了後、VUDUはWalmartの完全子会社となる。テレビやBlu-rayプレーヤー向けのWebアプリケーション配信プラットフォーム「VUDU Apps」などの開発も継続する。同社プラットフォームを用いたコンテンツ提供に関しては、「Facebook」「Flickr」「Twitter」などのサイトや、米New York Times、米Associated Pressが提携している。

 両社は買収額について明らかにしていないが、米メディアの報道(WSJ.com)によると1億ドルをわずかに上回る金額という。Walmartは2007年に映画ダウンロード販売サービスを開始したが、米Hewlett-Packardが技術提供を打ち切ったため、1年未満で閉鎖した。

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