Continua Health Alliance 代表 兼 会長のRick A.Cnossen氏
Continua Health Alliance 代表 兼 会長のRick A.Cnossen氏
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 健康管理市場の拡大などを目指す非営利団体「Continua Health Alliance」は,複数の国内健康管理サービス事業者がContinua対応製品の導入を決定したと発表した。Continua対応製品をサービス事業者が導入するのは,世界でも初めての事例になるという。2010年2月17日に開催された記者会見で,Continua Health Alliance 代表 兼 会長のRick A.Cnossen氏は「予防医療などの取り組みで先端を走る日本には,ぜひ先駆的な役割を果たしてほしい」と期待を述べた。

 Continua Health Allianceは2009年2月,健康機器と電子機器などの相互連携を実現するための「設計ガイドライン第1版」の完成を発表した(Tech-On!関連記事)。これを受け,設計ガイドラインに沿った(Continua対応の)健康機器や電子機器の開発が進んでいる。今回導入されるのは,こうした健康機器や電子機器である。

訪問看護や健康診断システムに導入

 Continua対応製品を導入する健康管理サービス事業者は,訪問看護事業大手のセントケア・ホールディングと医療関連情報システムの構築を手掛けるエム・オー・エム・テクノロジーである。

 セントケア・ホールディングは,ASPベースの訪問看護支援システム「看護のアイちゃん」を開発した。看護利用者の健康データを,自動で管理できるシステムである。看護士がデータを手書きで記入する手間がなくなるという。Continua対応の体重計と血圧計,パソコン(パナソニック製)を利用することで,このシステムを実現した。

 エム・オー・エム・テクノロジーは,多数の健康診断機関において採用実績がある総合健診システム「LANPEX evolution」を,Continua規格に対応させた。これまでLANPEX evolutionと各種健康機器のオンライン接続においては,機器ごとに複数のインタフェース仕様が存在していたため,仕様変更の手間が掛かっていたという。今回,このシステムをContinua対応にすることで,Continua対応の健康機器であれば連携が図れるようになる。「導入費用や更新費用などの削減が期待できる」(同社)。

 今回の発表に合わせて,新たなContinua対応健康機器や電子機器なども複数の企業が発表した(下の一覧表を参照)。

Continua対応済み,およびContinua対応予定の国内の健康機器,サービスの一覧(インテルの報道資料から抜粋)
Continua対応済み,およびContinua対応予定の国内の健康機器,サービスの一覧(インテルの報道資料から抜粋)
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