軽量で低価格の「DM5」を2010年3月9日に発売
軽量で低価格の「DM5」を2010年3月9日に発売
[画像のクリックで拡大表示]
本体色にピンクとシルバー,ブラックの3色を用意
本体色にピンクとシルバー,ブラックの3色を用意
[画像のクリックで拡大表示]
手前が今回の「DM5」,奥が初代機の「DM10」
手前が今回の「DM5」,奥が初代機の「DM10」
[画像のクリックで拡大表示]
裏側。手前が「DM5」,奥が「DM10」
裏側。手前が「DM5」,奥が「DM10」
[画像のクリックで拡大表示]

 キングジムは,携帯入力機器「ポメラ」の新機種として,軽量で低価格の「DM5」を2010年3月9日に発売する。電池を除いた重さは約285gで,従来の「DM10」の約340g,「DM20」の約370gに比べて軽い。DM5の価格は2万790円。DM10は2万7300円,DM20は3万4650円だった。キングジムは,DM5のターゲットとして女性や若い世代を想定しており,本体色にピンクとシルバー,ブラックの3色を用意した。初年度の販売目標は12万台である。

 軽量化に貢献したのは,キーボードの開閉機構の変更である。従来のDM10とDM20は,液晶パネルをキーボードの中央に配置するために,キーボードが開閉しながらスライドする機構を設けていた。スライド時やキーボード使用時の強度を保つために,ステンレス鋼などの金属部品を多用する必要があった。

 これに対して今回のDM5では,キーボードのスライド機構を廃止して,液晶パネルをやや左に配置する設計とした。スライド機構を廃止した結果,金属部品をABS樹脂に置き換えても強度を確保できたため,素材の変更による軽量化に成功した。

 低価格化は,上記キーボード開閉機構の素材変更のほかに,液晶パネルの変更によって実現した。従来のDM10とDM20は,画素数が640×480画素(VGA)のモノクロTFT液晶パネルを用いていたが,DM5は同320×240画素(QVGA)のモノクロSTN液晶パネルに変更した。画面寸法はDM5とDM10が4型,DM20が5型である。

 低価格化のために液晶パネルを変更したことで,電池駆動時間が伸びるという副次的な効果も得られたという。STN液晶パネルへの変更で画素数が1/4になり,液晶ドライバの消費電力が低下した。これにより,電池駆動時間が従来の20時間から25時間に伸びている。

 今回のDM5の発表で,「第一弾のラインナップは完成した」(キングジム)とした。第二弾に向けては,機能を増やすというよりも,文字の入力のしやすさや変換のしやすさといった,ポメラの強みをさらに伸ばす方向を検討するという。