三菱電機,Liイオン・キャパシタとLiイオン2次電池を1セル内で組み合わせた蓄電デバイスを試作
三菱電機は,Liイオン・キャパシタとLiイオン2次電池を1セル内で組み合わせた蓄電デバイスを試作し,その動作デモを報道機関向け発表会で披露した(発表資料)。キャパシタが持つ急速な充放電特性と,Liイオン2次電池が持つ長い充放電時間を両立した点を特徴とする。大型モーターの電力回生や太陽光発電システムの出力平準化用途などに向ける。実用化などに関しては,製品化したいとしているが,時期は「未定」(同社説明員)である。
今回試作した蓄電デバイスは2種類。原理実証用に向けたセル・サイズが3cm角のものと,実用性検証用に向けたセル・サイズが約9cm×6cmのものである(図1,2)。3cm角品のサイクル寿命に関しては,約2000サイクルでサイクル寿命の指標となる劣化率20%に到達するという(図3)。なお,動作デモは3cm角品を利用していた。
一方,実用検証用のセルは,「扁平巻回形」と呼ばれるもので出力は14Wh。出力密度は約3kW/kgで,エネルギー密度は約60Wh/kg(図4)。平均電圧は3.2Vで,下限電圧が2V,上限電圧が4Vである。
試作した2種とも,1枚の負極をキャパシタと電池で共有する構造を採る。正極とセパレータはキャパシタと電池でそれぞれ用意する。3cm角品では共通負極をキャパシタ部の「第一正極」と 電池部の「第二正極」で挟む構造を採る(図5)。一方,扁平巻回形品は,集電箔の表と裏に第一正極と第二正極を塗布した正極部と,セパレータ,共通負極を扁平に巻いた構造を採る(図6)。今回の試作品を実現する上で重要なのは,「共通負極の構造」(説明員)だという。
試作品の共通負極には炭素材料を利用する。キャパシタ部の第一正極には活性炭を,電池部の第二正極にはリン酸鉄系の材料(LiFePO4)を採用した。












