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【ISSCC】「CMOSセンサで人間の目を超える」,ソニー SVPの鈴木氏が基調講演で語る

2010/02/09 11:35
大石 基之=日経エレクトロニクス
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ソニー 鈴木氏が講演する様子(ISSCC事務局の許可を得て本誌が撮影)
ソニー 鈴木氏が講演する様子(ISSCC事務局の許可を得て本誌が撮影)
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 半導体回路技術の国際会議「ISSCC 2010」の基調講演に,ソニーの撮像素子部門を長く率いてきた,業務執行役員 SVP 半導体事業本部 副本部長の鈴木 智行氏が登壇した。講演タイトルは「Challenges of Image-Sensor Development」である。

 鈴木氏が今回発したメッセージはとても明快だった。「Exceed Human Vision(センサで人間の目を超える)」である。「CCDの時代はフィルムを超えようと思って開発してきた。今後はCMOSセンサの開発に磨きをかけ,人間の目を超えることを目指す」(鈴木氏)。ただし,それは画素数競争ではないという。「画素数競争はもう十分。人間の目を超えるためには,人間では見えないものがセンサで見えるようにならなければならない。例えば,人間の目では見えないほど暗いところでもきちんと撮像できるセンサ,人間の目では追いつけないほど速く動くモノをきちんと捕らえることができるセンサ,あるいは明るいモノと暗いモノを同時に見ることができるセンサなど,我々がやりたいことはいくらでもある」(鈴木氏)と述べた。

 こうしたセンサを実現するのは「CCDではおのずから限界がある。CMOSセンサを置いてほかにはない」(鈴木氏)とした。半導体製造技術の進化により,「CMOSセンサの撮像部にロジック回路やアナログ回路を組み合わせることができるようになった。この結果,CCDより低電力で,しかも大幅に速く動くセンサをCMOSで実現可能になった」(同氏)からである。

 ソニーには,CMOSセンサで人間の目を超えるための手駒が揃いつつあるという。鈴木氏が挙げた要素技術は二つ。一つは裏面照射(BSI)型CMOSセンサである。BSIは,光電変換前に光の損失を大きく抑える技術で,センサの感度向上などに寄与する。もう一つは,カラムパラレルADCアーキテクチャである。これは,A-D変換器を画素列ごとに搭載する技術で,より高速な動作が可能になり,かつノイズも低減できる。

 ソニーはCMOSセンサの開発に大量の人員や資金を投じているとされ,今後も,次々と革新的な技術を生み出していきそうだ。こうした予兆を強く感じた鈴木氏の基調講演だった。

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