A123 Systems社、AABC EuropeでFisker社「Karma」用の電池パックを公開
米国の電池ベンチャーであるA123 Systems社は、Liイオン2次電池の国際会議「AABC(Advanced Automotive Battery Conference) Europe 2010」(ドイツMainz市:2月2〜5日開催)で、2010年秋に米国でFisker Automotive社が発売予定のプラグインハイブリッド車(PHEV)「Karma」用のLiイオン2次電池パックを初公開した。
Karmaは走行距離50マイル(約80km)まではEV(電気自動車)モードで走行できるPHEV。電池パックはセンタートンネルの内側にまとめて搭載し、電池容量は25kWhとした。その内部には合計14個のモジュールが搭載されており、7モジュールをひとまとめとして2段に重ねている。モジュールを構成するセルは電流容量が20Ahのラミネート型で、「正確な数字は公開出来ないが、300〜320枚を使用している」(A123 Systems技術担当者)という。ラミネート型は円筒形や角形の電池よりも放熱性に優れるとされるが、今回のパックでは水冷しており、電池パックの下部や2段重ねとなっているモジュールの中間部分に冷却水を循環させている。写真は後方から見た状態で、左側手前に緊急時の電源オフスイッチと、電池管理システムを搭載している。
Fisker社は当初、Karma用として米ベンチャーのEnerDel社製Liイオン2次電池を採用する予定だった。しかし、Henrick Fisker社長は2009年11月の米ロサンゼルスオートショーの会場で報道関係者に対して「EnerDel社製は採用せず、他社と協議中だ」と語り、その後2010年1月14日にA123 Systems社製品の採用を発表した。
A123 Systems社のVice President of Sales, Automotive Solutions GroupのSamuel Trinch氏はFisker社への供給決定について「Fisker社側の技術的要求である、50マイルをEV走行できることと安全性、そして価格面をクリアできたのが弊社。また、今年第4四半期からのKarma生産に向けて、電池パックの大量供給を間に合わせられる点も弊社の強みだ」とした。A123 Systems社は現在、米政府機関からの低額融資を利用して米ミシガン州に新工場を建設中である。Karma用の電池は当初、ミシガン州Livoniaの同社工場で製造し、将来的には新工場での製造に切り替える見込み。
ただし、AABCに参加している日系メーカー関係者の間では、Karmaの動力系の技術詳細が現時点でも未公開であることなどから、同車の2010年内の発売を疑問視する声も聞かれた。
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