米DS SolidWorks社,クラウドによるデータ共有サービスを小規模企業向けに提供
米Dassault Systemes SolidWorks社はクラウド・コンピューティングによる小規模企業向けのデータ共有サービス「Product Data Sharing」を,2010年後半に開始すると発表した。3次元CAD「SolidWorks」の次期版「同 2011」のデータを対象とするもので,Webブラウザからアクセスしてビューイングできるほか,SolidWorks 2011の画面からも直接データのアップロード/ダウンロードができる(図)。サービスの基盤となるシステムは,「ENOVIA V6」(仏Dassault Systemes社)を利用して構築する。
Product Data Sharingでは,セキュリティの確保された共有場所を提供すると共に,データへのコメントの追加,バージョン管理の機能も利用可能にする。小規模企業間でCADデータをやり取りする場合,メールに添付したりFTPサーバを使ったりすることが多い。しかし,データの変更が重なった場合などは,メールへの添付する作業などが面倒な上,ファイルを取り違えるなどのミスが生じやすかった。DS SolidWorks社は,より簡便で確実なデータ共有の手段をSolidWorksユーザーに提供するものとして,Product Data Sharingを位置付けている。
同社はクラウド・コンピューティングの利用に関して,CAD自体をクラウド・コンピューティングで動かすことも考えており,製品化予定は未定ながら試作版のデモを2010年1月31日〜2月3日に開催した「SolidWorks World 2010」で実施した(関連記事)。Product Data Sharingと両面でクラウド・コンピューティングへの対応を積極的に推進していく。一方で,これまで同様パソコンで動作する「SolidWorks」の開発も,今後10〜15年間は継続する考え。「クラウド・コンピューティングへの移行をユーザーに強制するのではなく,移行の時期はユーザーが選べるようにする」(DS SolidWorks社CEOのJeff Ray氏)。
製造業では設計データを社外に出すことについての抵抗感が強いが,これについてDS SolidWorks社は「ユーザーにクラウド・コンピューティングへの移行を説得するようなことは考えていない。ただ,実際のところクラウド・コンピューティングの方がデータは安全だと思う。例えば,ユーザー企業が特別な工夫をしなくても充実したバックアップの体制を取れる。それに情報漏洩でもっとも危険の度合いが高いのは,企業の従業員自身による持ち出しだ。我々は大事なお金を自分の家ではなく銀行に預ける方が安全と考えているが,設計データについても多くの人がそう思う時期が来るのではないか」(Ray氏)とみている。













