「SolidWorks」の環境性能設計機能,地域情報と材質情報を拡充へ
米Dassault Systemes SolidWorks社プロダクト・イノベーション担当ディレクタのRich Chin氏は,2009年秋に利用可能にした環境性能設計機能「Sustainabillity Xpress」と,上位版のオプションモジュール「Sustainability」について,次期版(「同2011」相当)での機能強化方針を明らかにした。同ツールは設計案と生産地域,生産方法などに応じて,二酸化炭素排出量など生産時の環境負荷を計算するもの。ポイントは二つあり,一つは生産地域の区分けを細かくしていくこと,もう一つは材質情報の扱いを拡大することという。
生産地域の指定は,現在は世界を4地域に区分するだけであるのに対して,そのうちの「アジア(日本以外)」の地域を二つに分け,新たに「南米」を選択可能にする。環境負荷を計算するに当たっては,生産地域の発電の方法,電力需給の状況,製造現場の効率,原材料の入手方法,消費地までの輸送手段などの情報を前提とするが,それらの情報が十分にある地域を計算時に指定可能にしたり,細かく分けて独立させたりする。DS SolidWorks社は,これらの情報を独PE International社から得てSustainabilityと同Xpressに組み込んでいる。材質情報については,顧客企業独自の材料の情報を登録して計算に使う機能を,Sustainabilityに追加する考え。
SolidWorks2010のSustainabilityと同Expressは,少数ながら非常に気に入って使っているユーザーがあるという。その一方で,「SolidWorksに環境性能の設計機能があること自体を知らないユーザーも相当数いると考えられる」。そのため,Sustainabilityの存在をもっとアピールすることを考えていくという。例えば環境負荷の結果をまとめるレポート作成機能に手を加え,作成したレポートに「online calculator」の起動ボタンを付けていた。レポートを受け取った経営者などがそのボタンを押すと,例えばCO2排出量(単位kg)を,自動車では何km走行するのを節約したことに相当するかを計算して返してくる(図)。経営者などは,分かりやすい数字を見て環境負荷を把握できる。
SolidWorks2010には,ユーザーが「Sustainability Xpress」のメニューに触ったときに自動的にSolidWorks社へ通知が行く仕掛けを盛り込んであった。それによれば,2009年10月の出荷開始から年始までの2カ月間で1万3000人が使ってみたという。













