米DS SolidWorks社,クラウド・コンピューティングを想定し試作中の機能を公表
米Dassault Systemes SolidWorks社は,クラウド・コンピューティングを前提として試作した3次元CADの機能を「SolidWorks World 2010」(2010年1月31日〜2月3日,米Anaheim Convention Center)で公表した。3年前から開発を始めたもので,製品化の時期は未定だが,実際に動作するCADとしてまとめている。「これまで秘密裏に開発を進めてきたが,公表する時期になったと判断した」(米DS SolidWorks社 CEOのJeff Ray氏)という。
クラウド・コンピューティングであるため,クライアント側のコンピュータには何もインストールすることなく動作する。クライアントはMacintoshをOSとするパソコン(PC),タブレット型PCで触覚的ユーザー・インタフェース・システムを装備したもの,ポケットサイズのモバイル型コンピュータのいずれでも動作することを実演した(図1)。
データは,複数の設計者が作成したものをクラウド側で統合して扱える。アセンブリ内の部品やユニットごとに,作成者の氏名や顔写真をアセンブリツリー上でポップアップ表示する機能も実装。だれが作成したものかを明確に知ることが,現在のCADよりも容易になるという(図2)。
モデリング機能に関しても,データ再利用の幅が大きく広がるメリットがある。さまざまな設計者が登録したデータをクラウド側で集約するとともに,さまざまな検索手段の利用が可能になる。部品単位だけでなく,2次元スケッチの細部形状といった小さな単位でのデータ共有もやりやすくなり,既存データを流用しないで一からモデリングする場合でも工数を削減できることにつながる。
レスポンスにも配慮して開発しており,デモでは大規模なプラント設備の3次元データを題材に,視点を移動しながらアニメーション表示する様子を示した(図3)。さらに信頼性向上のため,何かの原因でクライアント側のソフトが突然動作を中断した(落ちた)ときでも,中断した瞬間のモデルから作業を再開できるようにした。
このほか,モデリングの柔軟性を向上させ,アセンブリ状態のデータに対して,一部を引き伸ばすといった直観的な変形機能を実装した。このとき,部品相互の関係は維持する。またガスケット,ばねといった変形を伴うものも,アセンブリの状態に応じて変形するように機能強化した。













