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 米Amazon.com,Inc.は,同社の電子書籍端末「Kindle」シリーズに向けたSDK「Kindle development kit」を提供する。2010年2月にベータ版を公開する予定である。これにより,サード・パーティーがKindle向けのアプリケーションを開発することが可能になる。

 Kindle development kitで開発したアプリケーションは,2010年後半から「Kindle Store」でユーザーに提供できるようになる。アプリケーションの価格設定として,Amazon.com社は三つの選択肢を用意する。すなわち(1)無料,(2)購入時課金,(3)月額課金,である。アプリケーションの売り上げは,開発者とAmazon.com社が7対3で分配することになるという。

 Kindleは,ユーザーが購入した後に無線通信の利用料金を支払う必要がない。このため,Kindle development kitで開発するアプリケーションには,三つの価格設定に応じた容量の制限が設けられる。

 Amazon.com社は,ユーザーが自分の著作物を自ら電子出版できるサービス「Kindle Digital Text Platform(DTP)」の利用範囲を発表したばかり(Tech-On!関連記事)。今回のKindle development kitの動きも含め,業界関係者は「近く発表されるApple社のタブレット・パソコンをかなり意識して矢継ぎ早に手を打っているのでは」と見る。