SamsungブースはLED TVを使ったインパクトのある演出 で多くの人を集めている
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3D LED TVという言葉をしきりにアピール
3D LED TVという言葉をしきりにアピール
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 「3D LED TV」。

 韓国Samsung Electronics Co.,Ltd.は,テレビ・メーカーにとって,今回のCESにおけるキーワードになっている「3D」と「LED TV」を組み合わせたこの言葉をしきりに強調している。

 「Cell TV」を前面に押し出す東芝や,4色のカラー・フィルタを採用して画質を強調するシャープのように,技術力で差異化を図ろうとしているのではない。LEDをバックライトに備えたLED TVを成功させたマーケティング力を武器に,市場での独走状態を保とうとしているのだ。同社が2010年1月6日に開催した記者会見や,展示会場におけるプレゼンテーションからはそんな戦略が見えてくる。

 記者会見で,同社米国法人のPresidentであるTim Baxter氏はこう述べた。「LED TVを今から8カ月前に投入したときには,誰もが成功は難しいと考えていた。しかし,我々は既に260万台のLED TVを販売した。この市場におけるシェアは約80%である」。

 同社は2010年に1000万台以上のLED TVを販売する計画である。これは日本メーカーの計画の約2倍の規模と韓国Displaybank社は見ている。この圧倒的なリードに加え,テレビやBlu-ray Discプレーヤーなど3D対応製品の品揃えを充実させる方針という。2010年後半には3D対応のホーム・シアター・システムを発売する。

 3D対応製品の普及を促進するため,米大手映画会社のDreamWorks Animation社などとの提携も発表した。記者会見には,同社CEOのJeffrey Katzenberg氏が登場し,映画「Monsters vs. Aliens」の3D版の最初のBlu-ray DiscをBaxter氏に手渡す演出もあった。