Googleブースは常に人だかり
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Google Mapsで写真を表示したところ
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 米Google Inc.が自社ブランドで販売する初のスマートフォンとして話題の「Nexus One」。同社は,International CES開幕前日に開催された報道関係者向けイベント「digital experience」にブースを構え,Nexus Oneを展示した。混雑の中,短時間しか実機を触る機会がなかったが,ファースト・インプレッションをお伝えする。

 Google社がNexus Oneを投入する狙いのひとつとして掲げているのが,最新版のAndroidを搭載した端末をできるだけ迅速に市場に投入できることである。同社はAndroidに急ピッチで機能を追加するなど改良を加えているが,それが実機として市場に投入されるには時間がかかる。ならば,UIやサービスの開発を自らが手がけ,かつ自社のサイトで直販すれば,その時間差が縮まると考えたようだ。

 まず,Nexus Oneを持ってみて感じたのが,デザインが初期のAndroid端末に比べてかなり洗練されてきたことだ。本体が薄く設計されていることも,それと無関係ではないだろう。厚さは11.5mm。米Apple Inc.の「iPhone 3G/3G」より0.8mm薄い。ディスプレイのサイズは3.7型で,有機ELパネルを使っているので表示もきれいである。

 動作もなかなか軽快で,メール・サービス「Gmail」などもストレスなく使える。スマートフォンとしては高速の部類に入る,1GHz動作の米Qualcomm社製マイクロプロセサ「Snapdragon 3G QSD8250」を搭載していることなどによる。

 Nexus Oneの特徴のひとつとして,Google社はAndroidの最新版である2.1を搭載し,3次元グラフィックス機能や音声認識機能が,従来のAndroid端末より強化されていることを挙げる。そこでグラフィックス性能が要求される地図サービス「Google Maps」での衛星/航空写真表示を試してみたが,実用レベルに達していると感じた。撮影した複数の写真を,本体の傾きに合わせて3次元的に表示するUIなども面白い。

 試用したのは短い時間だったが,「iPhoneキラー」としてのポテンシャルを感じた。