日本オフィス家具協会(JOIFA)は,製品の「標準使用期間」を策定した。JOIFAの会員企業は,2010年1月出荷分から標準使用期間(各社共通)や製造年を表示したラベルを製品に貼付する。経年劣化による事故を防ぐため,業界独自のガイドラインとして決定したという。

 JOIFAが策定した標準使用期間とは,一定の環境条件(温度,湿度など)や使用条件(開閉の繰り返し頻度など)の下で1日(8時間程度)使用した場合に,経年劣化していても安全性に影響がない期間を指す。会員企業各社は,この標準使用期間のほか,社名,製品番号,製造年を表示したラベルを製品に貼付し,顧客への注意喚起を図る。

 ラベルの貼付対象は,机,いす,棚,収納家具など17品目。過去の事故事例(いすの支柱が金属疲労により破損,収納庫の扉が溶接部の疲労により落下など)を基に,経年劣化による安全性の点検が必要とされるものを選定した。各製品の標準使用期間(5~20年)は,強度試験に関するJIS規格を基にJOIFAの部会が検討・審議した上で,さらに学識経験者やユーザー代表者などの第三者からなる「セーフティ評価委員会」などが協議して,最終的に決まった。今後,技術や素材の革新などに伴い,標準使用期間を見直す可能性もあるという。