デジタル・テレビやDVD/Blu-ray Disc装置,プロジェクターといったAV機器間を接続する有線インタフェース「HDBaseT」の標準化を目指すアライアンスが発足した。HDBaseTは,イスラエルのファブレス企業であるValens Semiconductor社が開発したもの。既存のEthernetケーブル一本で非圧縮のHD映像と音声を同時に伝送できる。アライアンスにはValens社のほか,韓国LG Electronics社や韓国Samsung Electronics社,米Sony Pictures Entertainment社が参加する。今後,さらに参加企業が増えると主張する。

 非圧縮のHD映像や音声を伝送できる点はHDMIと同様だ。HDMIとHDBaseTとの違いは,伝送距離が100mと長いこと,電力供給が可能なこと,汎用コネクタやケーブルを利用できることにある。コネクタは一般的なRJ-45コネクタを,ケーブルにはカテゴリ5e/6ケーブルを利用可能。Ethernetを通じて電力を供給する「PoE」や「PoE plus」にも対応するという。

 なお,同アライアンスは2010年の1月7~10日に米国ラスベガスで開催される「2010 International CES」に参加する予定である。